現在、大腸癌,肝癌特異的タンパクを同定するため、タンパク発現を規定する338種類のマイクロRNAの網羅的解析を行い,癌特異的なマイクロRNAを抽出している。そして、ゲノムチップを用いて、そのマイクロの同定中である。 その後発現プロファイルの解析は、従来の統計学的方法のみならずマイクロアレイに適した統計的手法 SAM(Significant Analysis of Microarray)、RDAM(Rank Difference Analysis of Microarray)などを用いている。また、クラスタ解析には、教師なし階層約クラスタリングに加え、非階層的クラスタリング手法である K-means、SOM (Self Organizing Map)や、精度の高い予測因子を絞り込むために教師あり学習分類である SVM (Support Vector Machine)、K-NN(K-Nearest Neighbor)などの方法を用い解析中である。 現在、肝癌、大腸癌において増強したマイクロRNAは16個、減少しているRNAは13個である。現在、癌において増強したマイクロRNAおよび減少したマイクロRNAがどのタンパクに影響をあたえているか解析する。 肝癌において極めて減少していたマイクロRNA-527は、そのターゲット予測プログラムを用い解析すると、glypican 3が予測され、現に極めてマイクロRNA-527が減少している肝癌においてglypican 3の発現が減弱している。
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