研究課題/領域番号 |
18790492
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
有村 卓朗 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教 (50342887)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 特発性心筋症 / 心不全 / 遺伝子変異 / CARP / hHS-M21 / 遺伝子発現 / リン酸化 / ラミンA / C / ミオシン軽鎖 |
研究概要 |
遺伝性心不全の病因ゲノムとその病態形成機構を解明するため、前年度に心筋症原因遺伝子として同定したミオパラディンと結合能を持つCARP遺伝子における遺伝子変異を特発性心筋症患者集団において検索した結果、3名の患者にそれぞれ独立した点変異を特定し、その機能解析の結果、それらの変異存在下においてミオパラディンとの結合性が有意に上昇することが明らかとなった。またCARP遺伝子を新生児ラット心筋初代培養細胞へ発現させ、その細胞内局在について検討した結果、野生型と比較して変異体では核内への局在が上昇していた。さらにCARPと結合能を持つタイチンN2A領域についても特発性心筋症患者集団を用いた遺伝子変異解析を行った結果、2つの点変異を特定し、これらの変異の存在下でも同様にCARPとの結合性が有意に増強されることが明らかとなった。 一方、前年度までに作製に成功したhHS-M21遺伝子トランスジェニックマウス心臓について、心エコーならびに心電図測定による詳細な表現型解析を行い、最もhHS-M21発現量の高い1系統においては4ケ月齢時以降に洞性不整脈を伴う拡張型心筋症を呈し、12ケ月齢までに全ての個体が心不全死することが明らかとなった。またAffymetrix GeneChip^<[○!R]>を用いたhHS-M21トランスジェニックマウス心臓内遺伝子発現の網羅的な解析により、3124遺伝子(発現上昇3000遺伝子、発現減少124遺伝子)の発現の変化を確認し、このうち有意な発現変化を示すものとして、ギャップ結合、アクチン細胞骨格および接着斑などのタンパクをコードする遺伝子群を同定した。さらにウエスタンブロット法を用いてhHS-M21周辺タンパクのリン酸化について検討した結果、hHS-M21結合蛋白であるMYPTsの696Thrのリン酸化の程度が有意に上昇していることが明らかとなった。
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