研究課題/領域番号 |
18790501
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
永瀬 聡 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (50397907)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2007年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | Brugada症候群 / ST上昇 / 心室細動 / 植込み型除細動器 / 遺伝子検索 |
研究概要 |
1.右室流出路心外膜側電位記録による検討 右室流出路心外膜側と心内膜側の電位を同時に記録することにより、Brugada症候群における特徴的な心電図波形の機序の一因として心外膜側心筋における活動電位持続時間の延長を証明し、この心外膜側心筋の活動電位持続時間と心筋ナトリウムチャネル遣伝子をコードするSCN5Aの変異有無との関係を検討し、この結果をまとめた論文を投稿し、2008年3月にJACCに掲載された(J Am Coll Cardiol2008;51:1154-61)。 2.心筋ナトリウムチャネル遺伝子の変異と臨床所見そして心臓電気生理検査所見との関係に関する検討 Brugada症候群患者における心筋ナトリウムチャネルの遺伝子検索を約100人に行い、遺伝子変異を認めた場合は機能解析を行い、臨床的特徴や電気生理検査所見そして発作性心房細動の有無との関係を検討した。さらに特徴的なBrugada型心電図が心臓のどの部位で生じるか検討した。この結果、右室流出路がやはり典型的Brugada心電図波形を形成しているものの、肋間との関係は患者各々によりかなりばらっき、これまでの報告と比べより広い範囲での記録が重要で、これは遺伝子変異の有無とは関係ないことが証明された。また発作性心房細動を有する症例は致死的心室性不整脈の発生率が高いことが判明した。これらの結果はAmerican Heart Assciation 2007そして日本循環器学会2008において報告した。そして発作性心房細動と遺伝子変異の有無、そして致死的心室性不整脈との関係については2008年3月にJACCに掲載された(J Am Coll Cardiol 2008;51:1169-75)。 3.心筋ナトリウムチャネル遺伝子の変異と植え込み型除細動器に関する検討 我々の検討ではナトリウムチャネル遺伝子変異は心事故の独立した因子とはならなかった。しかし植え込み型除細動器の作動はナトリウムチャネル遺伝子変異を認める群で有意に多く、遺伝子変異の有無を検討することはBrugada症候群患者においてやはり重要であること考えられた。この結果はやはり日本循環器学会2008にて報告した。
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