研究課題/領域番号 |
18790515
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
関 明子 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (80408608)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | コネキシン43 / パッチクランプ / ペプタイド / 細胞内ループ / シングルチャネル / ギャップジャンクション / pHゲーティング |
研究概要 |
昨年度の研究では、コネキシン(Cx)43分子の細胞内ループの後半部分(以下L2と称する)の構造決定に重要と思われる、2つのヒスチジン残基H126,H142のうち、H142について、これを別のアミノ酸(グルタミン酸)に置換した突然変異体H142Eを作成し、チャネルの電気生理学的性質(パッチクランプ法)及び構造(MRI)についての検討を行った。 今年度の研究では、H126をアラニンに置換したH126Aについてチャネルの電気生理学的性質の検討を行った。パッチクランプ法によるシングルチャネル解析では、チャネルのunitary conductanceは74.6±2.9pS、96.2±0.8pSに2峰性のピークを認め、野生型と同様であったが、residual stateへの移行率は4.0%と、コントロール(61.2±1.2%)に比較して著明に低かった。チャネルの開口時間25.1±1.2msecは野生型(440-560ms)に比べて著明に短かった。また、H126Aの細胞内ループの後半部分(L2)と同じアミノ酸配列を持つ合成ペプタイド、H126A peptideをパッチ電極を介してCx43を発現しているN2A細胞内に導入し、シングルチャネル解析を行ったところ、unitary conductanceは90.8±0.5pSに単独のピークを認め、H126A peptide存在下では、L2peptide存在下と同様に、L2とCTの結合が障害されていることが示唆された。 以上より、H126はH142同様、Cx43チャネルの機能に重要であると考えられた。 今年度のもう一つの研究課題として、合成L2ペプタイドの生体への投与法の検討を行う予定であったが、9月に出産、育児のため、残念ながら十分な検討を行うには至らなかった。今後もこのテーマについては、研究を続けていく予定である。
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