研究課題/領域番号 |
18790599
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
古賀 道明 山口大学, 医学部・附属病院, 助教 (60383014)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ギラン・パレー症候群 / 抗ガングリオシド抗体 / Campylobacter jejuni / リポオリゴ糖 / ギラン・バレー症候群 / Campylobacer jejuni |
研究概要 |
Fisher症候群(FS)患者の9割で、急性期血中にIgG抗GQ1b抗体が検出される。一方、近年FSやGuillain-Barre症候群(GBS)で、複数のガングリオシドからなる「ガングリオシド複合体」に対するIgG抗体が検出されることが明らかにされてきた。さらに、FS患者より分離培養されたCampylobater jejuniのリポオリゴ糖(LOS)上にGD1c様構造とGalNAc-GM1b様構造が存在することが示されている。これらの知見から本研究では、IgG抗GQ1b抗体陰性のFS症例(GQ1b-seronegative FS)において、抗ガングリオシド複合体抗体、およびGDlc様LOSとGa1NAc-GM1b様LOSに対するIgG抗体が検出されるか検討した。抗GQlb抗体陰性FS 24例を対象に、ガングリオシド複合体、およびカンピロバクター・リポオリゴ糖(LOS)に対するIgG抗体を測定した。 その結果、24例中4例(17%)でGM1/GT1a複合体抗体が、6例(25%)でGD1c様LOSないしGa1NAc-GM1b様LOSに対するIgG抗体が陽性であった(健常者37例では全例陰性)。これらの抗体が陽性の症例は、抗GQ1b抗体陽性例と臨床像が類似していた。つまり、先行感染症状や神経所見からこれらの抗体の有無の推測は困難と考えられる。FSでIgG抗GQ1b抗体に加え、ガングリオシド複合体(特にGM1/GT1a)に対する抗体を測定することで検査感度を上げることができることが示された。またGD1cとGa1NAc-GM1bがFSの標的分子である可能性が示唆され、今後は、GD1cとGa1NAc-GM1bとを用いて抗体測定を行う必要がある。
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