研究課題/領域番号 |
18790620
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代謝学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
勝本 恵一 熊本大学, 発生医学研究センター, COEリサーチ・アソシエイト (40398227)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 膵臓 / ニワトリ / 内胚葉 / 細胞運命予定地図 / DiI / Pdxl / 移植実験 / 中胚葉 / Pdx1 / 膵臓前駆細胞 / β細胞 |
研究概要 |
本研究は、内胚葉系器官形成メカニズムに焦点を絞り、膵臓形成に着目した。実験系として、ニワトリ胚を用いた。ニワトリ胚の利点は、発生様式がヒトに近い、内胚葉にアクセスしやすい点等が挙げられる。膵臓前駆細胞に関して、いつの時期に出現し、どのような移動経路をたどり、どのような膵臓誘導シグナルを受けて膵臓分化に至るのか、現在まで情報がなかった。そこで、DiI結晶を用いて、細胞運命予定地図を作成した。膵臓前駆細胞は、stage5において、ヘンゼン結節周辺に存在した。経時的に観察することで、膵臓前駆細胞の移動経路も特定した。これより、膵臓前駆細胞に直接アプローチすることが、可能となった。移植実験結果より、予定膵臓領域は、初期膵臓マーカー遺伝子Pdx1の発現を、8体節期で決定することを明らかにした。また、予定胃領域は、2体節期に初期胃マーカー遺伝子Sox2を、予定小腸領域は、5体節期に初期小腸マーカー遺伝子CdxAの発現が決定し、初期内胚葉の領域化は、吻側と尾側からそれぞれ進行することを明らかにした。本来Pdx1を発現しない4体節期予定小腸領域内胚葉を4体節期予定胃領域に移植すると、移植片で異所的にPdx1が発現し、さらにインスリン、グルカゴンを発現する異所膵を形成した。よって予定胃領域中胚葉には、膵臓誘導シグナルが存在することが明らかにされた。初期膵臓の領域化は、内胚葉側の膵臓誘導シグナルに対する感受性の差と中胚葉側の膵臓誘導シグナルの存在する領域とのずれによって規定されていることを明らかにした。
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