研究課題/領域番号 |
18790649
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
早川 文彦 名古屋大学, 医学部・附属病院, 医員 (30402580)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 癌 / アセチル化 / ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤 / SUMO化 / 翻訳後修飾 / 分子生物学 / 蛋白アセチル化 / 蛋白SUMO化 / 蛋白翻訳後修飾 |
研究概要 |
本研究の目的はPML機能のアセチル化による調節の機構解明、及びアセチル化を介したPML機能増強によるAPL細胞のアポトーシス誘導にある。我々はこれまでに試験管内でPMLがヒストンアセチル化酵素であるp300、GCN5によりアセチル化される事を証明しそのアセチル化部位を同定した。細胞内でもPMLがアセチル化されており、それは既知のヒストン脱アセチル化酵素阻害剤であるトリコスタチンA(TSA)の刺激により増強される事も見いだした。更に細胞内ではPMLのアセチル化がPMLのSUM0化を増強する事を発見した。PMLをsiRNAによりノックダウンしたHeLa細胞、あるいはPMLノックアウトマウスより作製したMEF細胞を用いる事により、PMLアセチル化により誘導されるPML SIM0化がTSAによる腫瘍細胞のアポトーシスのメガニズムとして重要である事が示された。我々の成果は腫瘍抑制因子PMLの新規翻訳後修飾としてアセチル化を見いだす事によりその機能調節に対する理解を深めると供に、有用な抗がん剤候補と考えられながらその作用機序の多くが不明であるヒストン脱アセチル化酵素阻害剤の作用機序の一部を解明する事に繋がるものである。これらは学会発表されると供に論文にまとめられ現在海外雑誌に投稿中である。 またPMLの細胞増殖への関与を調べる過程で、PMLと協調してAPLの発症に関与していると考えられているFLT3重複縦列変異(FLT3/ITD)のシグナル伝達とFLT3シグナル阻害剤による増殖抑制効果についても検討する必要が生じこれを行った。こちらは他の研究データとあわせて学会で報告し、論文として出版し、特許を申請した。
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