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クレチン症新生児マススクリーニングで発見された高TSH血症の遺伝子解析

研究課題

研究課題/領域番号 18790698
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 小児科学
研究機関東北大学

研究代表者

石井 加奈子  東北大学, 大学院・医学系研究科, 非常勤講師 (90400332)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードクレチン症 / 甲状腺 / マススクリーニング / TSHR遺伝子 / PAX8遺伝子
研究概要

当院を受診しているクレチン症新生児マススクリーニング陽性者の中で高TSH血症が持続し、1-T4治療を開始している患者58人においてTSHR遺伝子をPCR-直接シークエンス法で解析した。その結果、58人中7人の患者においてアミノ酸置換を伴う塩基置換をヘテロで認めた。その内訳はR450Hが4人、S94Pが1人、N135Yが1人、A204Vが1人であった。7人は全例軽症例であった。また、79人の患者においてPAX8遺伝子をPCR-直接シークエンス法にて解析した。その結果、1人の患者でアミノ酸置換(D94N)を伴う塩基置換をヘテロで認めた。この患者は甲状腺形成異常があり、甲状腺ホルモンが明らかに低い重症例であった。
TSHR-R450Hはすでに変異としての報告があるが、前年度同定されたTSHR-R519Hを含め、他の塩基置換は未報告であった。これらはSNPとしての報告はなく、健常人50人、100アリルの検索でも認められなかったためクレチン症の病因となる変異と考えられた。
平成18-19年の本研究では、クレチン症マススクリーニング陽性で1-T4治療中の患者79人において、TSHR遺伝子とPAX8遺伝子を解析した。このうち26人がTSHの軽度高値(TSH:5-20μIU/ml)を示すのみで甲状腺機能が正常である軽症例であった。TSHR遺伝子変異は軽症例26人中9人(34.6%)に同定され、軽症クレチン症の原因の1つとして重要であると考えられた。PAX8遺伝子変異は重症例1人に同定されたのみで、クレチン症の原因としてはまれであると考えられた。全体ではいずれかの遺伝子変異が同定されたのは79人中10人(12.7%)であり、クレチン症の原因は多様であることが示唆された。クレチン症の病因検索には今後効率的なスクリーニング方法の導入が必要であると考えられた。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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