研究課題/領域番号 |
18790740
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
|
研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
神田 靖士 関西医科大学, 医学部, 講師 (70295799)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | 下垂体 / SP細胞 / 組織幹細胞 / 幹細胞 |
研究概要 |
下垂体幹細胞に特異的に発現する遺伝子の機能解析 昨年度にDNAアレイを用いた発現遺伝子の網羅的解析によって、下垂体細胞のSP画分にMP画分と比較して発現量の高い遺伝子を数種類見いだした。そのうちの2種類の遺伝子(Factor XとY)についてそれらの遺伝子のORFをクローニングしてテトラサイクリンで発現を制御可能な系を用いてマウスのES細胞に遺伝子導入を行った。Stable ce11 1ineを取得した後に、テトラサイクリンを用いて遺伝子発現を調節し14日間培養後にwild typeとの比較をLIF非存在下において行った。その結果、未分化のマーカー遺伝子の発現をRT-PCRを用いて確認したところ、wildtypeと比較してfactor Xを導入したものの方が未分化マーカーの発現が強くまた持続する傾向にあった。また神経などの分化マーカーの発現はほとんど検出できなかった。このことより、このfactor Xは下垂体のSP細胞に特異的に発現する遺伝子であり、その機能としては未分化状態を維持するために必要な一要因であることが示唆された。 下垂体幹細胞の多分化能の検討 in vitroにおいて、下垂体細胞を採取し幹細胞が生育可能な培養条件下において培養を行った。その後、sphereを形成し、再度トリプシンなどで細胞をシングルセルにした後に、培養を行うとセカンドsphereの形成が確認された。またsphereを形成した細胞を用いて分化誘導を行ったところ、神経細胞などのマーカー遺伝子の確認がRT-PCR及び免疫染色にて確認された。これらの結果より、下垂体細胞中に組織幹細胞の存在が確認され、多分化能も有することが示唆された。 総括 今回の研究の成果により、再生医療を応用した組織幹細胞を用いた内分泌代謝異常の患者に対する治療の可能性を基礎的なデータだけではあるが示すことができた。
|