研究課題/領域番号 |
18790770
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大谷 朋之 東北大学, 病院, 助教 (20400319)
|
研究分担者 |
相場 節也 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80159269)
中川 聡 東北大学, 病院・講師 (00271940)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
|
キーワード | Th1 / Th2 / 転写因子 / ジーゼル排気微粒子(DEP) / ホルマリン(FA) / N-acetylcysteine |
研究概要 |
Th1/Th2 balanceに関与すると報告されている転写因子(T-bet、Txk、GATA3、SOCS3、SOGS5、c-Maf)の遺伝子発現にっいて、健常人の末梢血から分離したT細胞をジーゼル排気微粒子(DEP)、ホルマリン(FA)処理し、マイクロアレイを用いて網羅的遺伝子解析を行った。その結果、controlと、DEP、FA処理群で統計学的有意差が検出されなかった。ただし、Txk、c-Mafについては、DEP、FA処理により発現が低下する傾向がみられたため、real-time PCRによるmRNAの解析を行った。その結果、DEP、FA処理により転写因子T-bet、Txk、c-Mafが抑制されることが分かった。一方でGATA-3、SOCS-3、SOCS-5はDEP、FA処理での変化は見られなかった。 今回、DEP、FA処理したTcellで共通してT-bet、Txkが抑制されたことに加え、Gadd45a(growth arrest and DNA damage-inducible genes)及びGILZ(glucocorticoid induced leucin zipper)という遺伝子の発現が亢進していた。Gadd45aは、DNA damageやstress signalによって、転写因子Fox03aの活性化を介して発現される。一方、GILZもFox03aのtargetgeneである。酸化ストレスは、Fox03aをacetyl化し、核内への移行を引き起こす。抗酸化物質NAC(N-acetylcysteine)の処理によって、FA、DEPによるGadd45aの発現上昇は低下し、FAによるGILZの上昇は低下した。DEPやFAが、T細胞に酸化ストレスを与え、Fox03aが活性化する結果、GILZ,Gadd45aがup regulateする可能性が考えられる。
|