研究課題/領域番号 |
18790821
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
越前屋 勝 秋田大学, 医学部, 講師 (60420056)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ベンゾジアゼピン系薬物 / 放熟反応 / 精神運動機能 / 眠気 / 徐波睡眠 / 深部体温低下 / 末梢皮膚上昇 / 放熱反応 / 高齢者 / 低体温 |
研究概要 |
研究対象は健常被験者8名(平均21.5歳)。実験の趣旨を説明し文書による同意を得た。実験は1週間以上の間隔をおき、cross-over配置したプラセボ(PCB)、ゾルピデム(ZPM)10mg、トリアゾラム(TZM)0.25mg、ニトラゼパム(NZP)10mg投与の4セッションからなる。各薬剤の投与量は文献的にほぼ等力価に設定した。各セッションに先立つ7日間にわたりアクチグラフを用いて算出した平均入眠時刻を0000hとした。各セッション前日の-0800hに実験室に入室し、-0400hから翌日1640hまで水平臥位を維持した。この間、0000hから0800hまでは消灯し睡眠をとらせた。1200hにPCB、ZPM、TZM、NZPのいずれかを経口投与した。1340hまでは覚醒を維持させ、1340hに消灯し入眠させた。1040hから1640hまで深部体温(直腸温)及び末梢皮膚温(両手背及び両足背)を連続測定した。1040hから1320hまで主観的眠気(Stanford Sleepiness Scale)、精神運動機能(Digit Symbol Substitution Test)を20分間隔で測定した。服薬前後6ポイント(20分間隔)において持続留置カテーテルを用いて血中濃度測定用採血を行った。1340hから入眠を許可し、1640hまで睡眠脳波を測定した。 1040hから1340h(消灯前)までの体温変動において、PCB投与後と比較してNZP投与後に有意な深部体温低下が認められたが、ZPM及びTZM投与後は有意な変化は認められなかった。また、PCB投与後と比較してNZP及びTZM投与後に有意な末梢皮膚温上昇が認められたが、ZPM投与後は有意な変化は認められなかった。1040hから1320hまでにおいて、PCB投与後と比較して、ZPM、TZM、及びNZP投与後に有意な主観的眠気の増大と精神運動機能の低下が認められた。催眠・鎮静作用が同等であっても、体温調節作用には薬剤ごとに特性がある可能性が示唆された。睡眠構築については、総睡眠時間中の徐波睡眠(段階3+4)の割合はPCB14.8%、ZPD20.5%、TZL11.6%、NZP4.2%であり、NZP、TZLで徐波睡眠が抑制され、ZPDでは保存される傾向が認められ、放熱強度の高い薬剤ほど徐波睡眠が抑制される可能性が示唆された。
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