研究課題/領域番号 |
18790872
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 独立行政法人放射線医学総合研究所 (2007) 群馬大学 (2006) |
研究代表者 |
清原 浩樹 放射線医学総合研究所, 重粒子医科学センター病院, 医師 (10344920)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 放射線 / 線維化 / 血管内皮細胞 / サイトカイン / TGF-β / 接着分子 / ICAM-1 / 粒子線 |
研究概要 |
1.ヒト臍帯静脈血管内皮細胞(HUVEC)を培養し、放射線照射を行った際の細胞表面の接着分子ICAM-1の発現の変化を蛍光免疫染色で解析した。X線照射(1-10Gy)では、照射後48時間後にHUVEC上のICAM一1の発現は線量依存性に約2.3倍増加した。また、重粒子線照射(炭素イオン線)(0.1-5Gy)では、照射後48時間後に線量依存性に約6倍の増加が見られた。 2.培養されたHUVECにTGF-β1を添加し、HUVEC表面にICAM-1の発現増加が生じることを確認した。 3.TGF-β1受容体阻害剤である、SB431542を放射線照射後に添加することで、放射線照射による血管内皮細胞表面の接着分子の発現にTGF-β1が関与しているかについて解析した。放射線照射後2時間後に、SB431542を1μMずつ添加し、ICAM-1の発現の変化を解析した。X線照射および炭素イオン線照射のそれぞれで、SB431542を添加した群でICAM-1の発現の抑制が認められた。またX線照射に比べて、炭素線照射の群でICAM-1発現がより強く抑制された。したがって、放射線照射による血管内皮細胞表面への接着分子の発現にTGF-β1が関与することがin vitroで示され、また炭素線照射においてTGF-β1の関与がより強いことが示唆された。 4.血管内皮細胞における、照射による細胞表面へのICAM-1の発現に関する炭素線照射の(X線照射と比較した)RBEは約2.5と算出された。 今年度、上記結果について、日本放射線影響学会第50回大会で研究発表を行った。 現在、上記について論文作成中、海外誌に投稿予定である。
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