• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

効果的なp53阻害剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18790876
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 放射線科学
研究機関東京理科大学

研究代表者

森田 明典  東京理科大学, 理工学部, 助教 (90334234)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードp53阻害剤 / 放射線防護剤 / オルトバナジン酸ナトリウム / DNA損傷 / アポトーシス / オルトパナジン酸ナトリウム
研究概要

研究代表者はチロシンホスファターゼ阻害剤として広く用いられているオルトバナジン酸ナトリウム(Na_3VO_4、Vanadate、以後バナデート)が、DNA損傷誘導アポトーシスを抑制し、その抑制作用の標的分子がp53であることを明らかにしている。この研究は、「アポトーシス制御による新しいタイプの放射線防護剤開発」を目指して進められたものであり、標的分子と判明したp53に対する抑制機構として、その構造を不活性型構造に変化させること、また、不活性化されたp53にはDNA結合能がなく、照射後のp53標的遺伝子の転写活性化が阻害されることをこれ迄に見出しており、バナデートをリード化合物とするp53阻害性の放射線防護剤開発への道を開いた。
本研究においては、効果的なp53阻害剤開発の基盤となる「より効果的で副作用の少ないp53制御法」の確立を目指し、他のp53阻害剤との比較による共通の抑制分子機構や個別の阻害機構の仕組みの解明を進めた。その結果、ピフィスリン-αを始めとする他のp53阻害剤ではp53転写は阻害したが細胞死を抑制することは出来ず、バナデートのみが強い抗アポトーシス効果を示した。細胞内局在性を改変したp53等を用い、更にこのバナデート効果の研究を進めた結果、この効果は近年注目されているp53の転写非依存的なミトコンドリア経由のアポトーシス誘導作用を抑制することに基づくものであり、この抑制作用の分子機構としてp53のBcl-2結合能が低下することを見出した(投稿準備中)。これらの成果は、効果的なアポトーシス制御を達成する為にはp53の転写活性を抑制するだけでなく、p53の転写非依存性の経路も抑える必要があることを意味し、より効果的なp53阻害剤を開発する上で非常に重要な知見が得られた。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Sodium orthovanadate suppresses DNA damage-induced caspase activation and apoptosis by inactivating p532006

    • 著者名/発表者名
      Morita, A., et al.
    • 雑誌名

      Cell Death and Differentiation 13

      ページ: 499-511

    • NAID

      130006999522

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] オルトバナジン酸ナトリウムによるp53転写非依存性アポトーシス抑制機構2007

    • 著者名/発表者名
      森田 明典, 他
    • 学会等名
      第30回日本分子生物学会年会・第80回日本生化学会大会合同大会
    • 発表場所
      神奈川県横浜市
    • 年月日
      2007-12-11
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] オルトバナジン酸ナトリウムによるp53制御メカニズムの解明2007

    • 著者名/発表者名
      山元 真一, 他
    • 学会等名
      日本放射線影響学会第50回大会
    • 発表場所
      千葉県千葉市
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] 放射線高感受性MOLT-4細胞株におけるp53依存性放射線誘発アポトーシス経路の解析2007

    • 著者名/発表者名
      伊藤 あずさ, 他
    • 学会等名
      日本放射線影響学会第50回大会
    • 発表場所
      千葉県千葉市
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

URL: 

公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi