研究課題/領域番号 |
18790888
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
梶本 勝文 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員 (30403067)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2007年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | ^<11>C-酢酸 / 虚血性脳血管障害 / アストロサイト / positron emission tomography |
研究概要 |
昨年度に引き続き今年度も、アストロサイトのエネルギー代謝動態を、^<14>C-酢酸、^<11>C-酢酸を用いて、invitro、invivo、そしてヒトへの応用を一貫してより直接的に明らかとすることを目的とし、本研究を継続した。虚血性脳血管障害におけるアストロサイトのエネルギー代謝動態の評価のために、基礎的な検討として、ヒトアストログリア細胞株に対してoxygenglucosedeprivation(OGD)を施行した。OGD6時間後の^<14>C-酢酸の取り込みは対照群に比較して約40%低下したが、再酸素化によりその取り込みは逆に増加が認められた。また、OGD後再酸素化による^<14>C-酢酸の取り込みの増加は、アストロサイトのTCA回路の選択的阻害剤であるfluorocitrateの投与により、その濃度依存性に^<14>C-酢酸の取り込みの抑制が見られた。これらの結果は、虚血再潅流モデルにおける^<14>C-酢酸の取り込みとアストロサイトのエネルギー代謝活性化の関連を示唆したものと考えられた。 ヒトでの検討においては、昨年度は健常人において^<11>C-酢酸を用いたPETの撮像を行い、神経細胞の電気的活動性を反映する脳血流量、エネルギー代謝画像と比較して、^<11>C-酢酸の脳内分布はかなり異なることが分かった。今年度は倫理委員会での承認が得られ、昨年度に引き続き脳梗塞患者において、^<11>C-酢酸を用いたPETを施行し、脳梗塞患者でのアストロサイトエネルギー代謝の評価を行う予定であっが、施設のPET装置が長期間使用停止となったため症例の蓄積が出来なかった。今年度で研究期間は終了するが、引き続き症例を蓄積して^<11>C-酢酸を用いたPETにより虚血性脳血管障害におけるアストロサイトのエネルギー代謝動態の評価を行うつもりである。
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