研究課題/領域番号 |
18790897
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
船間 芳憲 熊本大学, 医学部, 助教 (30380992)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 低線量 / CT / 造影剤 / 管電圧 / Arteriography |
研究概要 |
現在以下の項目において研究を行った。 1.ノイズ修復フィルタによる低線量腹部CTでの肝臓腫瘍の検出能 2.低管電圧を使用した腹部CTアンギオグラフィーにおける線量低減と造影剤の低減 3.ヴァーチャルファントムの胸部CTへの応用 1の項目に関しては約70例の臨床患者より肝臓CTに関する必要なデータをすべて収集した。画像データより画像のノイズ測定や視覚評価などの解析を行った。さらにCTの撮影線量やフィルタ関数に関する基礎的なデータを追加し研究内容を終了した。成果をRadiation Medicineの学術雑誌に発表した。 2の項目に関しては研究内容を終了しその成果をAm J Roentgenol (AJR)の学術雑誌に発表した。この内容はCTの通常管電圧ではなく低管電圧を使用して腹部CTアンギオグラフィーの被曝線量を低減するとともに、低管電圧の特徴でもあるコントラストを増強する効果を利用して造影剤の低減もはかるものであった。今回の検討より低管電圧を使用することでCTの撮影線量を約80%程度まで、造影剤は約60%程度に低減することが可能となった。この手法は造影剤を使用する他の部位においても適応可能であり今後新たな展開が期待される。 3の項目に関しては当初コンピュータで作成するヴァーチャルファントムにスリガラス状の陰影(GGO)を埋め込む予定であったが成功せず、ファントムおよび臨床例より検討を行った。この研究によりGGO自体のCT値と肺野のCT値とのコントラストが低い場合、低線量ではGGOを見逃す場合があった。CT検診などで線量を過度に低下すると診断能が低下する結果となった。この研究内容をJournal of computer assisted tomography (JCAT)の学術雑誌に発表した(in press)。
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