研究課題/領域番号 |
18790915
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
橋本 透 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (80297415)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 頚筋膜 / 発生 / Hox / in situ hybridization / Hoxコード |
研究概要 |
マウス胎仔の深頚筋膜を、抗コラーゲン抗体による免疫染色で同定後、胎令13、15、18日でHoxa2、a3、a4、b5およびOtx2、FGF8のin situ hybridizationを行い、その発生過程について検討した。以下1〜5に、今回の主たる研究結果を記す。 1、 胎令13日で、半棘筋発生領域から内頚静脈にかけて、幼若細胞群の弧状配列を認め、内部にHoxa2の発現を認めた。胎令15日に同領域内に分化した筋が構築され、その周囲に筋膜を認めた。幼若細胞から成る間質内で筋が成熟することにより筋膜が構築されたと考えられる。 2、 胎令13日で、咽頭の背側から頚長筋周囲にかけてhoxa2の発現を認めたが、胎令15日には咽頭後面に接した領域のみで発現していた。胎令15日に、頭長筋の内側にhoxa2の発現を認めたが、胎令18日には消失し、成熟した筋が同領域に出現していた。咽頭の後方領域における、このような段階的発生が、danger spaceの形成に関与している可能性があると考えられた。 3、 胎令13日以降、喉頭粘膜下および軟骨表面にHoxa2の発現を認めた。胎令15日に、咽頭の背側において喉頭軟骨表面に連なるHoxa2の発現を認め、喉頭と咽頭がHoxa2発現領域で囲まれた。喉頭の周囲間質に遅れて咽頭の背側の間質が分化し、両者が一塊となって臓側間隙が形成されると考えられた。 4、 頚動脈鞘の構築には、頚長筋前面と外側および舌骨下筋周囲と喉頭表面からの線維が参画しており、頚動脈鞘は、深頚筋膜の3葉から成ることが示された。また、頚動脈鞘には胎令13日で、微弱ながらHoxa2の発現が認められた。 5、 Hoxa2以外のプライマーでは、それぞれ固有の構造物での発現は認めたが、深頚筋膜の発生に関連する発現は、Hoxコードの下流での発現以外は確認されなかった。
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