肝癌においてはすでにRFAが標準的な治療法のひとつとなっており、高い治療効果をあげているが、他の癌腫については現在のところ未知数である。早期乳癌に対するRFA治療の試みも始められているが、いくつかの問題点が残されており、実用化には至っていない。その問題点の一つとして、RFA後の残存腫瘍の問題がある。乳癌を外科的に切除した際には、切除標本の断端検索を行うことで残存腫瘍の存在が診断できる。しかしながら、外科的切除をしていない場合には、正確な残存腫瘍の診断が不可能となる。今回の研究では、RFA後に外科的切除することなく、残存腫瘍の有無を正確に診断する方法と、その効果判定基準を開発することを目的とする。 本年度は早期乳癌患者に対するfeasibility studyの実施と乳癌患者に対する第II相臨床試験を予定していたが、別紙の通り、乳癌に対するRFAの実地臨床には問題を唱える意見が多いため、日本乳癌学会におけるガイドラインの策定を待っているところである。
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