研究概要 |
以下の3テーマについて研究し、最終的に肝切除中の出血と他家輸血の削減をめざした。それぞれの進捗状況を記す。 1.術中自己血採取により肝離断中の出血量を減少させうるかをRCTにより検証する:昨年度に公表済。Hashimoto T, Hasegawa K, et. al. Annals of Surgery2007;245:686-691、2007/4/13に第107回日本外科学会総会で発表(橋本拓哉、長谷川潔、他) 2.LigaSureは肝離断の時間と出血量を減少させうるかをRCTにより検証する:肝切除患者を対象に目標の120例の登録を完遂、結果を解析し、国内外の学会にて公表。2007/7/20に第62回日本消化器外科学会定期学術集会にて(池田真美、長谷川潔、他)および2007/8/26にThe 42th World Congress of Surgery of the International Society of Surgeryにて(lkeda M, Hasegawa K, et. al.)。現在英文論文を投稿中。 3.術前自己FFP貯血の安全性と有用性の検討:肝細胞癌に対する肝切除を予定され、ICG R15値15%以下、70歳以下を満たす患者を対象に前向き試験を行った。20例で3回にわたり自己FFPを採取、うち18例の肝切除に使用。自己FFP採取に伴う有害事象なし。血清蛋白やアルブミン値は各採取後1週間で前値に回復した。18例で周術期に自己FFPを使用したが、とくに問題なく、16例で他家輸血が不要。以上の結果を2007/11/30第69回日本臨床外科学会総会および2008/3/9第21回日本自己血輸血学会学術総会にて(石沢武彰、長谷川潔、他)報告。現在英文論文(Ishizawa T, Hasegawa K, et. al.)を投稿中。
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