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肺癌における細胞周期関連因子の解析を基盤とした個別化補助化学療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18790997
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 胸部外科学
研究機関独立行政法人国立病院機構(九州がんセンター臨床研究部)

研究代表者

山崎 宏司  国立病院機構, 九州がんセンター吸収器科, 医師 (60404068)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード非小細胞肺癌 / バイオマーカー / 細胞周期 / 科学療法 / p27 / Skp2 / P21 / p53 / 個別化治療 / 化学療法 / p21
研究概要

【背景】非小細胞肺癌手術症例の約半数はIB期以上であり,これらの症例に対する集学的治療の必要性が世界的に提唱されている。その中で化学療法効果予測因子としてバイオマーカーの有用性が注目され評価が多方面で進められている。細胞周期調節因子は抗癌剤作用の機序に密接に関連するため化学療法効果予測因子の候補となる可能性がある。【目的】非小細胞肺癌組織における細胞周期関連因子の発現を評価し化学療法効果予測因子となるかを検討する。【対象・方法】九州がんセンター呼吸器科で1992年から2005年の非小細胞肺癌完全切除症例のうち,術後再発に対して化学療法を行った症例で,周術期補助療法,評価病変への放射線照射,イレッサ使用例を除外した全59例を解析対象とした。これらの手術標本のパラフィン包埋切片にて癌組織のp53,p21,p16,p27,Skp2発現を免疫組織学的に評価し,再発後初回治療薬の種類,最大効果,再発後生存日数との関連を解析した。治療薬剤は,主な作用時期により細胞周期非依存性のプラチナ製剤,M期依存性薬剤のtaxan,VNR,S期依存性薬剤のGEM,FU,CPT-11の3種に群分けした。【結果】対象症例の背景は,男性40例,女性19例,平均年齢61歳であった。腺癌40例,扁平上皮癌15例,その他10例で,病理病期1-II,III-IV期はそれぞれ32例,27例であった。無再発期間中央値は12.7ケ月であった。初回治療薬はプラチナ併用使用が45例,M期依存性薬剤併用使用が43例,S期依存性薬剤併用使用が45例で,それぞれの奏効率は33.3%,37.2%,28.9%であった。免疫組織学的評価の結果はp53の減弱30例,増強29例,p21の減弱33例,増強26例,pl6の減弱33例,増強26例,p27の減弱27例,増強32例。Skp2の減弱29例,増強30例であった。各因子発現とそれぞれの薬剤の抗腫瘍効果に有意な相関を認めなかった。しかしp27の減弱した症例に関しては,プラチナを併用使用した20例が,使用しなかった7例に比較して有意に再発後生存日数が長く(p=0.0092),またSkp2の増強した症例に関しては,プラチナを併用使用した22例が,使用しなかった8例に比較して有意に再発後生存日数が長かった(p=0.0466)。また予後因子としての評価では,p21の増強した症例は減弱した症例に比較して有意に予後良好であった(p=0.0384)が,その他の因子では予後に差を認めなかった。【考察】p27はCDKIとして細胞周期をG1/Sで停止させ細胞は抗癌剤抵抗性を獲得し,Skp2はその抑制に働く。P27,Skp2はプラチナの化学療法効果予測因子となりうることが示唆された。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 肺癌における細胞周期調節因子発現と化学療張効果に関する検討2008

    • 著者名/発表者名
      山崎 宏司, 他
    • 学会等名
      第6回日本臨床腫瘍学会学術集会
    • 発表場所
      福岡国際会議場
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] 肺癌におけるp27、Skp2発現と化学療法効果に関する検討2007

    • 著者名/発表者名
      山崎 宏司, 他
    • 学会等名
      第47同日太賄癌学会九州支部総会
    • 発表場所
      福岡大学
    • 年月日
      2007-07-15
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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