研究課題/領域番号 |
18791021
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
高橋 寿明 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (20363228)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | マイクログリア / トランスジェニックマウス / 細胞系譜 / 脳梗塞 / ヘパラナーゼ |
研究概要 |
本研究は中胚葉由来のマイクログリアや骨髄細胞の多分可能の解明や脳腫瘍や脳梗塞といった脳疾患への関与をCre-loxPシステムを利用したトランスジェニック(TG)マウスを用いて個体レベルで明らにすることを目指した。 1:神経系前駆細胞集団への文化能を有するマクロファージ系細胞の個体レベルにおける探索 まず個体レベルでマイクログリア(または同じ細胞系譜である血球系細胞)が多分化能力を持つか検討した。全身性にGFP(緑色蛍光蛋白質)を発現ずるTgラットの骨髄を放射線照射した正常ラットに移植し、骨髄細胞定着後(2ヶ月後)に中大脳動脈閉塞を行った。その結果、GFP陽性細胞は基底膜・細胞外基質を分解する酵素ヘパラナーゼにより虚血中心部に集属するとともに、アストロサイトマーカー(グリア線維由来酸性タンパク質)を発現するGFP陽性細胞が認められた。また他の細胞も大部分がオリゴデンドロサイト前駆細胞マーカー(NG2)を共発現していた。さらには外科的に摘出したヒト・グリオーマ組織を各種幹細胞マーカーで染色すると、骨髄細胞マーカーが新生血管特異的に認められた。以上の結果から脳疾患病態にマイクログリアや骨髄細胞が深く関与し、マイクログリア系細胞が多分可能を有する可能性を示唆するものである。 2:マイクログリア系細胞特異的にCre酵素を発現するlba1-Creマウスの作製 構築したlba1-Creベクター(マイクログリア系細胞特異的遺伝子lba1プロモーター直下にCre遺伝子)をマウス受精卵に顕微注入し、3系統のTGマウスを得た。しかしマイクログリア特異的にCre酵素を発現する系統は得らえず、引き続きTGマウスの作製を行っている。lba1-Cre-TGマウスを樹立後、Cre酵素が働いた細胞はGFPの緑色蛍光を発するマウスCAG-CAT-GFPとの交配こよりマイクログリアの細胞系譜などを検討する。
|