研究課題/領域番号 |
18791034
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
酒井 義人 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 特任助教 (70378107)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 骨髄間質細胞 / Nucleofection / 遺伝子導入 / 神経再生 |
研究概要 |
遺伝子導入法の一種であるNucleofection法を用いて、神経栄養因子の一つであるGlial cell derived neurotrophic factor(GDNF)を骨髄間質細胞へ遺伝子導入することに成功した。6週齢SDラット大腿骨から取り出した骨髄間質細胞を10日間培養し、mouse GDNF cDNA(pcDNA3.1/Zeo(+)-mGDNF)を大腸菌プラスミドに組み込み精製した。骨髄間質細胞10^6個に対し、5μgのGDNF cDNAをNucleofectorを用いプログラムA-23でNucleofectionを行なった。導入12時間後にELISAでGDNFの発現を評価した。コントロールで発現は見られず、GDNF導入骨髄間質細胞では1812.9pg/mlと、導入していない骨髄細胞の25.8倍の発現を認めた。また導入12時間後のRT-PCRでは、negative controlではmRNAの発現は認めず、GDNF導入骨髄細胞でmRNAの発現を認めた。抗GDNF抗体による免疫染色でもGDNF導入骨髄細胞で陽性細胞が多く認められ、非ウィルス的に多分化能を有する骨髄間質細胞に神経栄養因子を遺伝子導入可能である事が確認された。 この研究結果を得た後に、6週齢SDラットを用い別の同種ラット大腿骨から採取した骨髄間質細胞に上記と全く同じ手法で遺伝子導入し、12時間後に15mmの脛骨神経欠損モデルにシリコンチューブを介して再生実験を行った。細胞はシリコンチューブ内に10^5個を移植し12週後に、骨髄間質細胞のみの移植、自家神経移植群と病理及び電気生理学的に再生を比較した。結果は遺伝子導入を行わない骨髄間質細胞のみの移植に比べ再生は劣っており、自家神経移植にも及ばなかった。骨髄間質細胞の神経再生に関与する機序として支持細胞として再生に寄与した可能性が高いと考えた。
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