研究概要 |
扁桃単核細胞におけるIgA、サイトカインの産生について インフルエンザ菌外膜抗原及び緑膿菌外膜抗原、CpG DNAを用いて扁桃単核細胞を刺激した。扁桃単核細胞は、手術的に得られたIgA腎症患者扁桃を機械的に破砕しメッシュで処理した後にFicoll-Hypaqueを用いて単核細胞を遠心分離して作成した。分離した細胞をインフルエンザ菌外膜抗原及び緑膿菌外膜抗原、CpG DNAと共にRPMIで培養した後、上清中のIgA、IgA産生に関与するサイトカイン(IL-10,TGF-β,IFN-α,γ)をELISAを用いて測定した。結果として、IgA腎症患者扁桃由来の単核細胞はIgA腎症患者扁桃由来の単核細胞と比較して有意に高くIgAを産生し、IL-10,TGF-β,IFN-γにおいても有意に高い産生が認められた。このことはIgA腎症患者扁桃では細菌感染刺激が抗体産生に深く関与している可能性を示唆するものである。
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