研究課題/領域番号 |
18791207
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
前田 幸英 岡山大学, 医学部歯学部・附属病院, 助教 (00423327)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 遺伝子治療 / 難聴 / 蝸牛 / ギャップ結合タンパク / GJB2 / 感音難聴 / 正円窓 / GJB2R75W / リポソーム / 免疫染色 |
研究概要 |
【はじめに・目的】 内耳への外来遺伝子導入法の確立は、めまい・難聴に対する遺伝子治療の発展にとっても、内耳に発現する遺伝子の機能解析にとっても、不可欠な課題である。しかし、こうして投与された外来遺伝子がどの様に聴力に影響を与え、またそれがいつまで持続するのかという問題についてはほとんど検討されていない。今回、我々はマウスの正円窓膜経由で外来遺伝子を導入し、遺伝子発現の認められる部位と時間経過、さらには生理学的な機能である聴力の変化を検討して、内耳への遺伝子導入法の基礎データについての報告を行った。 【材料・方法】GJB2R75W変異は、ヒトでは内耳に発現して優性遺伝性難聴を引き起こすことが知られている遺伝子変異であり、単独のアレルでも難聴を引き起こすことができる。本研究では、外来性のGJB2R75Wを機能検査のためのマーカー遺伝子として内耳に導入して、発現の認められる部位と時間経過について検討した。マウスをケタミンで麻酔し、正円窓膜上にGJB2R75W-eGFP 変異遺伝子を発現するプラスミドベクターをリボソームとしておく。薬剤投与後1、2、3、5、あるいは12日後に、動物を同様に麻酔し、クリック音に対する聴性脳幹反応の闘値を測定する。データは各時間経過、実験条件ごとに8-10サンプル採取し、ノンパラメトリック検定によって、pGJB2R75W-eGFP 投与による聴力の変化を解析した。 【結果】 処置後3日目の免疫染色では、GJB2(R75W)-eGFP の発現は、蝸牛内で確認でき、特にinner および outerpillar cells, outer hair cells, Claudius cells さらにthe spiral limbusとligamentで認められた。遺伝子投与による聴力の低下は、処置後1日目から見られ、3日目まで持続したが、5日後には前値と同程度まで聴力は改善した。これの結果から、GJB2(R75w)は成熟した蝸牛に、一過性の機能的低下を引き起こすことが可能であり、これは経正円窓投与による外来遣伝子投与によっても引き起こすことが訂能であると考えられた。【意義】この研究によって難聴の遣伝子治療についての基礎的知見が得られた。
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