研究概要 |
1.CTL・NK細胞の細胞傷害活性の検討 各群治療後のマウスのspleen cellを回収,^<51>Crで標識したSCCVII cellと4時間co-cultureし,放出される^<51>Crをγ線シンチレーションカウンターにて測定することでCTLの細胞傷害活性を,また^<51>Crで標識したYAC-I cellと4時間co-cultureし,^<51>Crを測定することでNK細胞の細胞傷害活性に対するElectrochemotherapyおよびIL-21の作用を検討したが,細胞傷害活性に影響は見られなかった。 2.SCCVII specific T cell cloneの樹立 C3H/HeNマウスから回収したspleen cellとマイトマイシンCで処理したSCCVIIをIL-2存在下に共培養し,増殖のよいcloneのcloningを試みたが,目的とするcloneは採取できなかった。 以上の結果から,IL-21とCDDPは相乗的に作用して,マウスSCCVIIに対する抗腫瘍効果を発現するが,その作用機序については,本研究において立証することはできなかった。 しかし,その抗腫瘍効果が原発腫瘍のみならず,転移巣にも効果が認められたことから,何らかの免疫反応が抗腫瘍効果に寄与していることが推察された。 さらに,重篤な副作用が認められなかったことは,本治療法の臨床応用を考える上で大きな成果であると考えられる。
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