研究課題/領域番号 |
18791246
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
|
研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
權藤 久次郎 久留米大学, 医学部, 助教 (40352174)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2007年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | 嚥下 / 呼吸 / 表面筋電図 / 老化 / 医療・福祉 / 生体機能利用 / 筋電図 |
研究概要 |
健常成人と呼吸障害患者における嚥下開始直前と終了直後および嚥下中の呼吸状態を定量的に解析し比較検討した。対象は健常成人10名と慢性呼吸障害者4名である。まず、健常成人8名に対して、一側のオトガイ舌骨筋(GH)と甲状舌骨筋(TH)および甲状咽頭筋に表面電極を貼付し、対側の同3筋に双極有鉤電極を刺入し同時記録を行い、表面筋電図の有効性を確認する検討を行った。その上で、嚥下活動の指標はオトガイ舌骨筋と甲状舌骨筋の表面筋電図による筋活動とした。さらに、呼吸活動は鼻腔熱量センサーの感熱変換点および呼吸バンドの圧波形を参考に呼吸の位相や持続を決定した。対象に空嚥下、水5ml嚥下、水10ml嚥下を行わせ、同時記録した。嚥下開始直前および終了直後の呼吸の状態をa)呼気-嚥下-呼気、b)吸気-嚥下-呼気、c)呼気-嚥下-吸気、d)吸気-嚥下-吸気の4つのパターンに分類した。嚥下による呼吸運動が停止する点を基準とし、(1)嚥下直前の呼気あるいは吸気の持続時間、(2)GH活動開始から基準までの時間、(3)TH活動開始から基準までの時間、(4)基準からTH活動停止までの時間、(5)嚥下時に無呼吸になる時間、(6)基準から呼吸の再開までの時間を測定した。その結果、健常者では各嚥下動作においてa)およびb)のパターンを多く認めた。一方、呼吸障害者ではほとんどがa)のパターンであった。また、TH活動時間は嚥下時無呼吸時間に一致する傾向にあった。さらに、呼吸障害者ではTH活動時間、嚥下時の無呼吸時間、呼吸再開までの時間が延長する傾向にあった。つまり、呼吸障害者では、嚥下活動時間と嚥下時無呼吸時間の延長があり、嚥下終了直後には呼気をすることから、意識的に誤嚥を防止するメカニズムがあるものと考えられた。
|