配分額 *注記 |
3,830千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 330千円)
2008年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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研究概要 |
増殖糖尿病網膜症の硝子体液中には蛋白糖化最終産物の中でもpyrralineやimidazolone濃度がであった.さらに糖尿病患者の硝子体液におけるtotal antioxidant powerが低値を示すことより,酸化ストレスの亢進が眼局所でも生じていることが明らかになった. 実験的には,蛋白糖化最終産物と蛋白糖化最終産物受容体の相互作用の亢進によって,網膜血管への白血球粘着や網膜血管透過性の亢進という,糖尿病網膜症の前段階の変化がin vivoで生じていることが明らかになった.さらに蛋白糖化最終産物と蛋白糖化最終産物受容体の相互作用を抑制する可溶化RAGEの全身投与によって,糖尿病網膜症を予防することができた. 上記の結果より,蛋白糖化最終産物と蛋白糖化最終産物受容体の相互作用や酸化ストレスの亢進はVEGFなどのサイトカインの発現を誘発し,糖尿病網膜症の発症に関わることが明らかになった.また,蛋白糖化最終産物受容体の作用を阻害することが,将来的には糖尿病網膜症をはじめとする合併症の予防につながると考えられた.
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