研究課題/領域番号 |
18791264
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
岩永 洋一 東京医科歯科大学, 医学部, 非常勤講師 (40418661)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 眼色素上皮細胞 / 抑制能 / 抑制T細胞 / 綱膜抗原 / ぶどう膜炎 / 免疫寛容 / 活性化T細胞 / 炎症抑制 / 網膜抗原 |
研究概要 |
虹彩色素上皮細胞(IPE)や網膜色素上皮細胞(RPE)はC57BL/6マウスから眼球摘出し、虹彩や網膜組織を取り出し、酵素処理して2週間特殊な培地で培養する事で樹立した。コントロールに毛様体色素上皮細胞(CBPE)を用いた。培養したこれらの眼色素上皮細胞は抗サイトケラチン抗体を用いてフローサイトメトリーにて色素上皮細胞であるかどうか確認したところ90%以上が陽性を示した。抑制T細胞としてC57BL/6マウスの脾臓から脾細胞を取り出し、CD4^+またはCD8^+T細胞を採取した。このT細胞をIPEまたはRPEと共生培養し、X線照射して使用した。ターゲットとして活性化T細胞をanti-CD3 antibody、anti-CD28 antibodyをT細胞に加えて72時間培養またはMixed lymphocyte reaction (MLR)を96時間培養して樹立した。In vitroの眼色素上皮細胞あるいは眼色素上皮由来抑制T細胞の活性化T細胞の抑制能の評価は細胞増殖試験(サイミジン取り込み試験、flow cytometryを用いたCFSE取り込み試験)、培養上清中のサイトカイン産出能(IFN-γ、IL-2、IL-4、IL-10、TGF-beta)にて検討したところ、眼色素上皮やその抑制T細胞は有意に活性化T細胞を抑制していた。さらに、網膜可溶性抗原のIRBP (interphotpreceptor retinoid binding protein)をアジュバントと共に免疫する事で細胞性免疫応答性ぶどう膜炎を誘導した。14,21日後のマウス眼底所見で炎症を確認したところEAUスコアで2-3ぐらいの眼内炎症が惹起されていた。In vitroで樹立した眼色素上皮誘導抑制T細胞をX線照射しEAUの発症後にその炎症を惹起しているマウスに移入してみたところ炎症抑制が認められた。また、マウスマイクロアレイを用いて網羅的に遺伝子検索したところRPE細胞が新しい免疫抑制因子、cytotoxic T lymphocyte antigen2を発現し、その抑制T細胞誘導に関与していた。現在、追加実験で確認中で、今後学会や論文で発表予定である。
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