研究課題/領域番号 |
18791265
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
|
研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
高村 佳弘 福井大学, 医学部, 助教 (00283193)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 塩基性線維芽細胞増殖因子 / 糖白内障 / アルドース還元酵素 / アルドース還元酵素阻害剤 / 水晶体上皮細胞 / 糖尿病白内障 / bFGF / 増殖 / 分化 / 遊走 |
研究概要 |
Sprague Dawley(SD)ラットに50%ガラクトース含有食を経口投与、もしくはストレプトゾトシン(STZ)を80mg/kgで腹腔内投与することで糖白内障動物モデルを作製した。上皮細胞の多層化領域が形成される時期にbFGFの発現が蛋白、mRNAレベルにて上昇し、アルドース還元酵素阻害剤(ARI)の同時投与により、上皮の多層化、皮質の液化、bFGFの発現上昇はそれぞれ抑制された。bFGFの発現は、免疫組織染色の結果、多層化領域に強く発現が見られた。 bFGFの発現上昇により、線維細胞への分化の可能性が考えられたが、マーカーであるβクリスタリンの発現が見られなかった事から、bFGFの発現が上昇して上皮は多層化しても線維細胞への分化は起きないことが示唆された。弓状部において線維細胞への分化が促進されたかどうか、トリチウムを前房内に投与しマーキングされた細胞の移動距離を計測した所、ガラクトース群、コントロール群、ARI投与群の間に有意な差は無かった。よってbFGFの発現上昇により、上皮細胞の増殖、遊走は惹起されたが、分化は影響されなかった事が明らかとなった。 ラット水晶体上皮細胞を、5mMないしは30mM高ガラクトースを含んだ培養液で培養したところ、上皮の多層化やbFGFの発現上昇は見られなかった。しかし、bFGFを含んだ培養液で培養したところ、上皮は多層化した。よって糖負荷により直接的にbFGFの発現が上昇したとは考えにくく、皮質の液化が要因であると考えられた。ARIは、皮質の液化を抑制することでbFGFの発現を抑制したと考えられた。
|