研究課題/領域番号 |
18791283
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
望月 泰敬 九州大学, 大学病院, 助教 (40419601)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | ケミカルビトレクトミー / 酵素 / ケミカルピトレクトミー / 網膜硝子体疾患 / Brilliant Blue G / 硝子体手術 / 内境界膜剥離 |
研究概要 |
1.培養細胞を用いたin vitroでの細胞に対する毒性試験 培養状態の網膜血管内皮細胞、グリア細胞、網膜色素上皮細胞に対してプラスミン、コラゲナーゼ、ディスパーゼを0.03〜0.10g/ml(実験的有効濃度)で投与し、アポトーシスに関する細胞内シグナルについてウェスタンブロッティング(Caspase3,8,9の開裂)および免疫染色(Tunel染色)で検討を行った。使用した濃度の範囲に於いてはアポトーシスを促進するような有意な結果は得られず、使用した濃度では培養細胞に対する明らかな毒性は確認されなかった。 2. ラットを用いた試薬の網膜に対する毒性試験 ラット眼の硝子体腔に酵素であるプラスミン、コラゲナーゼ、ディスパーゼを注入し、網膜・視神経に対する形態・機能的な影響の有撫を経時的にみる試みを行った。試薬をラット眼硝子体腔に注入してから、1か月ないし3か月後に機能的な変化についての検討を行う目的で網膜電図(ERG)を測定したが、試薬を有効濃度で投与した多くの症例において高度な白内障を合併し、ERGの計測が十分な状態では行えなかった。更に、摘出ラット眼を組織標本化して光学顕微鏡、電子顕微鏡を用いて形態的な変化についても検討を行ったところ、有効濃度投与群で網膜の層構造の乱れが認められた。これらの結果から、現時点では酵素を使用したケミカルビトレクトミーには更に何らかの工夫を加えるか、全く異なる試薬を用いる必要性があると考えられた。 3. カニクイザルを用いた臨床応用試験 ラットを用いた検討から使用した酵素での組織安全性が確立できなかったため、カニクイザルに対するビトレクトミーは施行しなかった。
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