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低酸素によるインターフェロン・ガンマー誘導性遺伝子発現の抑制機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18791356
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 形態系基礎歯科学
研究機関明海大学

研究代表者

廣井 美紀  明海大学, 歯学部, 助教 (30419717)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワードケモカイン / 低酸素 / インターフェロン / 転写 / シグナル伝達 / CXCL9 / CXCL10
研究概要

インターフェロン・ガンマー(IFNγ)による抗腫瘍作用は,腫瘍細胞に対する直接的な細胞増殖抑制だけでなく,宿主免疫応答の活性化を介した間接的な作用により行われている。IFNγによって誘導されるケモカインMig,IP-10は、血管新生抑制作用を持ち、また活性化したT細胞を腫瘍局所に動員することによって宿主免疫応答を活性化する重要な抗腫瘍性ケモカインである。一方、腫瘍細胞が組織内で増殖し、拡大してゆくには血液からの酸素、栄養供給が必要である。腫瘍細胞がある一定以上の大きさになると、周囲の血管からの酸素、栄養供給が滞り、腫瘍細胞は低酸素状態に陥る。我々は、低酸素がIFNγシグナル伝達経路およびその下流の遺伝子発現に及ぼす影響について検討を行った。その結果、低酸素はMigおよびIP-10、転写因子STAT1やIRF-1などのSTAT1依存性遺伝子の発現を抑制するが、この抑制はSTAT1シグナル伝達経路の抑制によるものではないことを明らかにした。この遺伝子発現抑制メカニズムを詳細に検討した結果、(1)HIF1α siRNAを用いた実験によりMigおよびIP-10の発現抑制に低酸素により誘導される転写因子HIFlαは関与しないこと、(2)HDAC inhibitorであるトリコスタチンAを用いた実験から、低酸素によるSTAT1依存性遺伝子発現抑制にヒストンのアセチル化は関与しないことが明らかとなった。また,低酸素によりSTAT1はMigおよびIP-10プロモーターに結合するものの、RNAポリメラーゼIIおよびコアクチベーターSRC-1のプロモーター上へのリクルートが阻害された。さらに、STAT1 Ser727のリン酸化が低酸素により抑制された。これらのことから、低酸素環境ではSTAT1 Ser727のリン酸化が低下し、コアクチベーターやRNAポリメラーゼを含むエンハンソームの形成が阻害されSTAT1依存性遺伝子のプロモーター上へのエンハンソームのリクルートを抑制している可能性が示唆された。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Sulindac, a Nonsteroidal Anti-inflammatory Drug, Selectively Inhibits Interferon-γ-induced Expression of the Chemokine CXCL9 Gene in Mouse Macrophages2006

    • 著者名/発表者名
      Yoshiichi Sakaeda
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun. 350・2

      ページ: 339-344

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] HYPOXIA INHIBITS INTERFERON GAMMA-INDUCED GENE EXPRESSION VIADOWN-REGULATION OF Ser727 STATI PHOSPHORYLATION IN HUMAN TUMOR CELL LINES2007

    • 著者名/発表者名
      廣井美紀
    • 学会等名
      International Society for Interferon and Cytokine Research
    • 発表場所
      Oxford, UK
    • 年月日
      2007-09-16
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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