研究課題/領域番号 |
18791419
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山口 哲史 東北大学, 病院, 助教 (50400263)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 咀嚼筋活動 / 骨格筋fMRI / 口腔顔面痛 / 顎関節症 |
研究概要 |
骨格筋機能的磁気共鳴画像による咀嚼筋活動の定量的測定法を確立し、緊張型頭痛患者に応用することを目的として、健常な若年成人被験者に1Hzの下顎側方運動を一定時間(2.5分、5分、7.5分、10分)行わせてMR画像を撮像し、下顎側方運動を行う時間の増加に伴う各咀嚼筋のT2値の変化を確認した。各課題運動の間には40分間の安静を確保した。各被験者のMR画像の全スライス上で、両側咬筋、内側翼突筋、外側翼突筋の外形をトレースすることにより関心体積を設定し、各関心体積における平均T2値を算出した。その結果、左側方運動を「安静→2.5分→5分→7.5分→10分」の順番で行わせた場合(実験1)には、下顎運動時間の増加に伴うT2値の増加が観察され、特に右側(平衡側)の外側翼突筋で著明な増加が確認された。一方、右側方運動を「10分→7.5分→5分→2.5分→安静」の順番で行わせた場合(実験2)には、下顎運動時間の増加に伴うT2値の増加は左側方運動の場合と比較して明確でなく、筋間の差もあまり観察されなかった。実験1の結果ではT2値と運動量は相関しており、10分咀嚼後の各筋のT2値の増加量を運動量と考えると筋電図による過去の報告と一致していた。しかし、ガム咀嚼時と比較すると各筋のT2値の変化量は小さく、さらに実験2の結果では各筋におけるT2値の増加量は運動量と相関せず、各筋間の差も不明確であった。ガム咀嚼と比較して下顎側方運動は負荷が小さいためにT2値の変化が安定せず、ノイズや測定順序の影響を受けやすいと考えられる。下顎運動時の咀嚼筋活動測定にT2値の変化を利用するためには、負荷を適切に増大させる工夫が必要であると考えられる。今後も緊張型頭痛を含めた臨床的研究への応用に向けた更なる検証を行う予定である。
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