研究課題/領域番号 |
18791442
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
荻野 洋一郎 九州大学, 大学病院, 助教 (50380431)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 成長因子 / 骨芽細胞 / 破骨細胞 / ティッシュエンジニアリング / 骨再生 / 破骨細胞培養系 |
研究概要 |
本研究では、ティッシュエンジニアリングの3要素を変化させることにより、再生された骨の評価を行うことを目標に行った。 今回は、その主点を成長因子として評価を行った。骨芽細胞の強力な増殖促進因子であるPDGF、分化促進因子であるBMP-2、また血管の再生に必要であるといわれているVEGFをもとに各種成長因子が含有されている多血小板血漿(PRP)についても併せて検討を行った。 細胞の増殖、分化においてはPDGF、BMP-2はこれまでの報告通りにそれぞれを促進することが示された。VEGFでは、細胞の増殖にはコントロール群と比較しても有意な効果は示さなかったものの、文化に対しては促進的に作用することが示された。さらに、PRPにおいては、増殖を促進するものの、分化に対しては抑制的に作用することが示された。また、破骨細胞の形成においては、PDGF、PRPはその形成を抑制し、BMP-2、VEGFはその形成に対して促進的に作用した。 In vivoにおいては、各種成長因子を作用させる部位により、再生される骨の様相が異なる傾向が認められた。特に、破骨細胞の出現は、in vitroの場合と必ずしも一致しないこともあった。しかし、成長因子の作用を十分に発揮するには細胞成分の存在が必須であり、また、足場として用いたコラーゲンは担体としての作用が大きく、他の骨補填材(αTCP、焼結性ハイドロキシアパタイト)でもその吸収のスピードが骨再生の重要なカギを握ることが示唆された。しかし、骨再生の実験モデルのさらなる検討の必要性も感じられた。 本研究により、ティッシュエンジニアリングの3要素を考慮した骨再生は、その3要素それぞれが重要であり、これらを変化させることでその骨の様相が異なることが示唆された。
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