研究課題/領域番号 |
18791490
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科系歯学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
蛯沢 克己 名古屋大学, 医学部・附属病院, 助教 (20397459)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 再生医学 / 口腔由来線維芽細胞 / 創傷治癒 / 瘢痕形成抑制 / 増殖因子 / 口腔粘膜由来線維芽細胞 |
研究概要 |
本研究は、口腔粘膜由来線維芽細胞(GF)の持つ特徴を詳細に検討し、皮膚由来線維芽細胞(DF)や他の間葉系間質細胞との違いを明らかにすることを目的とした。 昨年度に網羅的な解析を目的として、GFおよびDFに着目し、得られたmRNAをサンプルとしてHUMAN FOCUS ARRAYによる約8,500遺伝子の網羅的遺伝子発現解析を行った。歯肉・皮膚組織で特異的に発現した5284遺伝子において、GFでは組織を特徴付けるような遺伝子が多く発現していた。そのうち、抗酸化作用や細胞増殖、血管新生などに関連する遺伝子はGFでより多く発現していた。GO解析より、各組織で強く発現する遺伝子の機能性はほぼ同等であり、全体的な性質には大きな違いは無かった。発現に有意差のあった278遺伝子による遺伝子発現の比較からは、GF・DFは異なるプロファイルを示しており、由来によってほぼ同じクラスターに分類されることがわかる。各組織を特徴付ける遺伝子は、全5284遺伝子の約5%に過ぎない。全5284遺伝子でのクラスタリングでは、年齢・性別等ではなく組織由来でクラスターが分かれることより、各組織は特徴的なことが判明した。以上の結果より、線維芽細胞としての機能はほぼ同等であるが、抗酸化作用因子や増殖因子の発現は異なり、細胞治療の細胞源としてGFの方が有用であることが示唆された。本結果を第7回日本抗加齢医学会総会にて報告し、英文雑誌に掲載した。 さらにin vivoでの機能を解析するため、動物実験を行った。ヌードマウス背部を切開・縫合後、PKH26にて標識化したGFおよびDFを注入した。細胞は移植後3ケ月までは移植部で追跡可能であった。両者ともコラーゲンなどの細胞外基質を産生していた。
|