研究課題/領域番号 |
18791563
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
矯正・小児系歯学
|
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
齊藤 一誠 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (90404540)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
|
キーワード | 軽度発達障害 / 咀嚼機能 / 筋電図 / 咬合 / 小児歯科 |
研究概要 |
近年、教育現場では学級崩壊が社会問題化しているが、学習障害(LD)、注意欠陥/多動性障害(AD/HD)、高機能自閉症の実態が徐々に明らかにされてきている。軽度発達障害が疑われる児童は、通常学級に約6%以上在籍している可能性が示されている。一見、普通の子どもと変わらないように見えるこれらの軽度発達障害児は、特性に応じた「配慮」が必要とされ、医療の現場においても支援体制を早期に確立する必要がある。 そこで、まずは咀嚼機能に関する解析を行った。咀嚼機能は3〜4歳頃までにある程度の完成を迎えるとされ、過去の報告において咀嚼運動の咬合相における小児の特徴も徐々に明らかになってきた。咬合相は、歯列咬合形態の影響を大きく受けることから、上下歯列の滑走運動との関連性が示唆されている。また咀嚼運動と滑走運動面の探索から、乳歯列期小児では、閉口路より開口路の方が滑走距離が長いことなど、いくつかの興味深い知見が報告されている。咀嚼機能の発育変化という観点から、咬合異常を有する2症例を通し、咬合の改善が口腔機能に与える影響を検討した。これらの結果から、正常な咬合を獲得することにより、正常な咀嚼機能が導かれる可能性が示唆され、咀嚼機能の発育変化の様相が明らかとなった。 次に、6歳男児で軽度発達障害児が疑われる被験者に関して、咀嚼中の筋電図解析を行った。特徴として、咀嚼運動の咀嚼サイクルのばらつきが大きく、各咀嚼筋の筋活動に不調和が認められるなどの所見が認められた。 本研究は、軽度発達障害に関する歯科的支援の第一歩を踏み出したに過ぎず、今後さらなる検討が必要である。
|