研究課題/領域番号 |
18791598
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
歯周治療系歯学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
長谷川 梢 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (00404492)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 歯周病 / 早産 / 低体重児出産 / 歯周病治療 / 切迫早産 / 妊婦 / サイトカイン / 歯肉縁下プラーク / 歯周治療 |
研究概要 |
歯周病と早期低体重児出産との関連性は、日本における報告は少なく、またそのメカニズムは明らかになっていない。今回の研究では、第1に、切迫早産妊婦に歯周病の治療を行い、早産の発現率の変化を観察することで、日本における歯周病と早産との関連性をより明確にすることを目的とした。第2に、歯周病治療前後の歯肉縁下プラークの構成や血清中のサイトカインレベルの変化を調べ、歯周疾患と早産の関連性についてのメカニズムを明らかにすることを目的とした。 本研究に同意した妊婦(134名)のうち、52名が産科的あるいは内科的に原因不明の切迫早産妊婦であった。その中で30名が口腔清掃指導後の歯科健診実施前に出産し、22名が口腔清掃指導を全て受け、その後の歯科健診を終えた。指導後の歯科健診を受けた妊婦(22名)の早産と低体重児出産発現率は、それぞれ54.5%(12名)、31.8%(7名)であった。同妊婦では、口腔清掃指導前後で口腔内健康状態の改善が認められたが、指導前あるいは指導後における、早産妊婦と正期産妊婦、又は低体重児出産妊婦と正常体重児出産妊婦との間には有意差は認められなかった。血清中のサイトカインレベルは、いずれの比較においても有意な差は見られなかった。 本研究では、口腔清掃指導を行うことで妊婦の口腔健康状態は改善した。しかし、早産、低体重児出産発現率は、以前の我々の研究(口腔清掃指導をしていない原因不明の切迫早産妊婦44名)の早産、低体重児出産の発現率(45.5%、34.1%)と比較すると、有意差は認められなかった。これは、本研究では、歯周治療が口腔清掃指導のみであったことが影響しているのかもしれない。今後、被験者数の増加や歯周治療内容の検討を行い、歯周治療が出産へ与える影響についてさらに詳細に検討を加えてゆく必要があると思われる。
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