研究課題/領域番号 |
18800066
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研究種目 |
若手研究(スタートアップ)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
身体教育学
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研究機関 | 大阪総合保育大学 |
研究代表者 |
渡辺 俊太郎 大阪総合保育大学, 児童保育学部・児童保育学科, 専任講師 (80434877)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,640千円 (直接経費: 2,640千円)
2007年度: 1,320千円 (直接経費: 1,320千円)
2006年度: 1,320千円 (直接経費: 1,320千円)
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キーワード | 子ども / 怒り / 子育て支援 / 怒り対処 / 心理学 |
研究概要 |
本研究は、健全な怒りを育てる乳幼児教育を行うための養育者に対する子育て支援活動の方策について検討することを目的とした。 1、母親・養育者の質問紙調査 まず、どのような面で子育て支援が必要とされるのかを明らかにするために、養育者の怒り要因が子どもの怒りへ及ぼす影響について調査研究を行った。前年度に作成した、子どもの怒り特性・怒り対処について親が評定する尺度に加え、親自身についての怒り喚起・持続尺度およびMuller Anger Coping Questionnaire、育児ストレスやその関連要因について尋ねる質問項目等によって質問紙を構成し、1946名の回答を得た。SEMによるパス解析の結果、まず親の怒り喚起・持続傾向が子どもの怒り喚起・持続傾向を高めている可能性が示唆された。また、親が怒りを攻撃的に表現する「怒り表出」の対処を行うことが多いと、子どもも同様に「攻撃行動」の対処が多くなるという影響も示された。また、親の育児ストレスが自身の怒り喚起・持続傾向を高めていること、身近な家族のサポートがあると育児ストレスが低減されることも明らかになった。以上の結果より、子どもの健全な怒りを育てるためには、養育者自身が健全な怒りマネージメントを行う必要があり、そのためには周囲からのソーシャルサポートが有効である可能性が示唆されたと考えられる。 2、母親を対象としたサポートプログラムの実施 調査結果を参考に、母親を対象としたサポートプログラムを計画・実施した。就学前の子どもをもつ19名の母親が参加し、「客観的に怒りや叱ることについて省みることができた」「怒りについて、自分と同じ状況・立場にある人と話し合うことができ、気分転換ができた」等の感想が得られた。 今後は、子どもの怒り特性・怒り対処について評定する尺度の精緻化、サポートプログラム内容の検討や継続的な実施に取り組んでいく予定である。
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