研究課題/領域番号 |
18800069
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研究種目 |
若手研究(スタートアップ)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
リハビリテーション科学・福祉工学
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
松尾 善美 神戸学院大学, 総合リハビリテーション学部, 准教授 (90411884)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,160千円 (直接経費: 2,160千円)
2007年度: 1,070千円 (直接経費: 1,070千円)
2006年度: 1,090千円 (直接経費: 1,090千円)
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キーワード | パーキンソニズム患者 / 左右独立駆動エルゴメータ / 下肢協調運動障害 / 光トポグラフィー装置 / 脳血液動態 / 前頭前野 / 視覚的フィードバック / 変調 |
研究概要 |
パーキンソニズム患者における左右独立駆動型エルゴメータでのペダリング運動時に変調を来たす下肢協調運動障害に対して、視覚的に運動時の左右位相差の提示と修正を行うことができる協調運動フィードバックプログラムによる協調運動の改善と脳機能の関連を明らかにするために、パーキンソニズム患者の下肢協調運動障害に対する視覚フィードバックの機序について検討した。 パーキンソニズム愚者と健常者を対象に左右独立駆動型エルゴメータによるアシストモードでの自由ペダリング下にて前頭頭頂部の脳血液動態を光イメージング装置にて3分間計測し、次に目視にて逆相で行うよう指示し、さらに実際の回転数と位置データより算出した左右間の位相差をリアルタイムで患者の目前に画面で表示し、位相差を改善する目的で作成された視覚的フィードバックプログラムにより、下肢の協調運動回復のため、エルゴメータによるペダリング運動中の脳血液動態を3分間計測した。脳賦活領域とその酸素動態より、運動フィードバック効果の関連についてパーキンソニズム患者と健常者のデータを加算平均処理後に差分t検定を行い、解析した。健常者では、目視による視覚フィードバックおよび視覚的フィードバックプログラムを利用すると、運動開始初期に両前頭部の酸化ヘモグロビン量および総血液量が一過性に上昇するのに対して、パーキンソニズム患者では右側のみ急激に低下し、以降微増した。患者はすべて右優位の症状を有し、症状優位側の前頭前野、前補足運動野、運動前野の活動は視覚フィードバックで抑制された。パーキンソニズム患者の下肢協調運動では、視覚が症状優位側前頭部脳活動に影響を与えることが明らかとなった。前補足運動野は運動学習と関係が深く、特にその学習初期に賦活されるとされているが、視覚フィードバックが好影響をもたらしたと考えられた。
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