研究課題/領域番号 |
18810007
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研究種目 |
若手研究(スタートアップ)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境影響評価・環境政策
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
奥島 真一郎 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 講師 (20431653)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,170千円 (直接経費: 2,170千円)
2007年度: 920千円 (直接経費: 920千円)
2006年度: 1,250千円 (直接経費: 1,250千円)
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キーワード | 環境政策 / 価格インセンティブ / 地球温暖化 / エネルギー / 一般均衡モデル / 分解分析 |
研究概要 |
本研究の目的は、環境政策における経済的手法(価格インセンティブ政策)の有効性について、理論的、実証的に再検討することである。平成19年度は、これまで開発を進めてきた新しい要因分解手法の整備・見直し、他の手法との比較考察、及びそれらを用いての実証分析を中心に行い、以下のような成果を得た。 1.環境政策における経済的手法の有効性を検証するために開発した新手法「多時点カリブレーション分解分析(MCDA)」の整備、見直しを行った。その際、産業(財)部門やネスト構造を大幅に簡略化したミニバージョンを作成し、当モデルを用いて、1970年から1985年の日本経済を対象に実証分析を行った。その結果、エネルギー消費や二酸化炭素排出量の変化における、価格要因と技術変化要因それぞれの重要性が定量的に明らかとなった。 2.次に、新手法「多時点カリブレーション分解分析(MCDA)」と他の代表的な要因分解手法とを比較した。まず、1990年代以降、分解分析の主流となった構造分解分析(SDA)をMCDAの視点から理論的に再解釈し、構造分解分析に暗黙に仮定されているミクロ経済学的基礎について考察した。さらに、両手法を実際の我が国のエネルギー消費、二酸化炭素排出量の要因分解に適用し、結果を相互に比較した。分析結果は以下の通りであった。(1)構造分解分析においては、価格要因を正しく評価できない可能性がある。少なくとも解釈が容易ではない。(2)MCDAのようなミクロ経済学的基礎をもつ要因分解手法の方が価格要因を評価する上で優れている。
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