研究課題/領域番号 |
18810017
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研究種目 |
若手研究(スタートアップ)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ナノ材料・ナノバイオサイエンス
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
清野 智史 大阪大学, 大学院・理学研究科, 講師 (90432517)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,620千円 (直接経費: 2,620千円)
2007年度: 1,310千円 (直接経費: 1,310千円)
2006年度: 1,310千円 (直接経費: 1,310千円)
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キーワード | ナノ粒子 / 金 / 酸化鉄 / 生体分子 |
研究概要 |
「金/酸化鉄磁性複合ナノ粒子」は、金部位がAu-S結合を介して生体分子と汎用的に結合でき、またナノサイズの金に由来する高い比表面積を利用できることから、従来品と比較して高性能かつ簡便に利用できる磁気ビーズとして期待される。複合粒子表面にDNAやタンパク質を結合させて用いる場合、酸化鉄表面への非特異吸着の抑制だけではなく、生体分子が結合していない金表面への非特異吸着も考慮する必要がある。ブロッキング処理を施すことにより、金部位への非特異吸着を抑制できる可能性がある。複合粒子の合成に用いる保護剤高分子として、タンパク質の吸着を抑制するとの報告のあるPVA、 PEG、 PVP、 PMMAを用いた粒子合成を行なった。これらの高分子を用いても微小な金粒子が担持する合成条件を得た。得られた粒子が高いAu-S結合活性を保持していることも確認している。この粒子にSH基修飾したプローブDNAを固定化でき、さらに標的DNA/RNAを選択的に分離できることを確認した。また、一部の条件でプローブDNAが剥離するという現象が見られたが、合成に用いる高分子種を変化させることで抑制できることを見出した。この複合ナノ粒子に抗体を混合し、さらにブロッキング処理を施す事で、粒子表面に抗体を感作できることを確認した。ブロッキング剤として、BSAが好適であることを見出した。この粒子表面の抗体が、標的抗原を認識することも確認できた。以上より、「金/酸化鉄磁性複合ナノ粒子」をバイオ分野で用いるための好適な生体分子結合方法を見出すことができた。
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