研究概要 |
本年度は研究目的達成のため次のような研究を実施した。 1.男女共同参画社会の先進地域であるスウェーデンの幼児教育施設を訪問し、保育者・保護者に聞き取り,調査を行った。その結果、わが国と男女共同参画に関する意識の明確な乖離は認められなかった。ただ、わが国と比して男女箕詞参画社会実現のための制度が充実しており、今後はわが国でも制度の検討が重要であると考えられる。 2.研究対象園において男女共同参画をテーマにした研究保育を実施し,研究に参加している教員と保育の検証を行った。教員自身が、男女共同参画社会についての正しい理解をすることが重要であることが確認された。教員の意識が変わることは、保育スキルの変化をもたらすものである。 3.男女共同参画についての研修会に参加の教員の保育を通して,園児が性別役割分業意識をどのように感じているか,具体的にはどのような行動があったか等を検証し、園児への男女共同参画に係る意識の芽生えを確認することができた。ただその芽生えは確定的なものではなく、園児のその後の、環境・保護者・小学校教員とのかかわりに大きく影響されると考えられる。 今後も、男女共同参画社会実現のためには、制度面及び子どもに係る大人の男女共同参画社会推進に足る意識の涵養が必要であると考える。
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