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社会不安障害患者に対するビデオフィードバックの治療効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18830042
研究種目

若手研究(スタートアップ)

配分区分補助金
研究分野 臨床心理学
研究機関広島大学

研究代表者

金井 嘉宏  広島大学, 大学院・総合科学研究科, 助教 (60432689)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
2,720千円 (直接経費: 2,720千円)
2007年度: 1,360千円 (直接経費: 1,360千円)
2006年度: 1,360千円 (直接経費: 1,360千円)
キーワード臨床心理学 / 不安障害 / 社会不安障害 / 対人不安 / 認知行動療法
研究概要

社会不安者は,対人場面において震えや発汗といった生理的反応が他者に気づかれ,否定的に評価されることを恐れている。ビデオフィードバックは,社会不安者が対人場面で振る舞っているところを録画したビデオを見せ,自分が思っているほど生理的反応が他者に見えていないことに気づかせることを目的とした認知行動療法の新たな治療技法である。ビデオフィードバックが生理的反応に対する認知の歪みを修正することは明らかにされているが,不安反応に対する効果が小さいという先行研究の知見に基づき,ビデオフィードバックに他者からのフィードバックを追加することが提唱されている。本研究の目的は,ビデオフィードバックに他者からのフィードバックを追加することによって,社会不安者の認知の歪みや不安反応に対する効果が増大するかどうかを実験的に検討することであった。交付申請書に記載した通り,社会不安の強い大学生61名を対象として実験を行った。その結果,ビデオフィードバックと他者からのフィードバックを組み合わせた群は,ビデオフィードバックを単独で行った群,他者からのフィードバックを単独で行った群,フィードバックを行わない統制群に比べて認知の歪みを修正することが明らかにされた。不安反応に関しては,いずれの群においても不安が減弱し,介入群と統制群の間に有意差はみられなかった。本研究の結果,社会不安者に対する治療を行う際には,ビデオフィードバックとともに他者からのフィードバックを組み合わせることによって認知の歪みに対する効果が増大することが示された。
また,社会不安障害患者を対象とし,ビデオフィードバックと他者からのフィードバックを治療技法として含む集団認知行動療法の効果を検討した。その結果,認知の歪みと不安が改善される患者がいる一方で,社会不安障害に他の精神疾患を合併している患者には治療効果がみられないことが明らかにされた。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2008 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 社会不安障害傾向者と対人恐怖症傾向者における他者のあいまいな行動に対する解釈バイアス2007

    • 著者名/発表者名
      金井嘉宏
    • 雑誌名

      行動療法研究 33

      ページ: 97-110

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 日本語版Liebowitz Social Anxiety Scale (LSAS)の因子構造-確認的因子分析による検討-2007

    • 著者名/発表者名
      岡島 義
    • 雑誌名

      精神医学 49

      ページ: 829-835

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 社会不安障害における恐怖場面内での回避行動の評価-Avoidance Behavior In-situation Scaleの開発-2007

    • 著者名/発表者名
      岡島 義
    • 雑誌名

      行動療法研究 33

      ページ: 1-12

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 社会不安障害に対する有効な治療法の展望-脳画像研究の観点から-2007

    • 著者名/発表者名
      岡島 義
    • 雑誌名

      精神科治療学 22

      ページ: 447-457

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 社会不安障害患者の生理的反応に関する研究の展望2006

    • 著者名/発表者名
      金 井 嘉 宏
    • 雑誌名

      行動療法研究(日本行動療法学会誌) 32・2

      ページ: 117-129

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] 社会不安のサブタイプと生理的反応に対する認知の歪みの関係2007

    • 著者名/発表者名
      金井嘉宏
    • 学会等名
      日本行動療法学会第33回大会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      2007-11-30
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] スピーチに対する自己評価と他者評価のズレ2007

    • 著者名/発表者名
      金井嘉宏
    • 学会等名
      日本心理学会第71回大会
    • 発表場所
      東洋大学
    • 年月日
      2007-09-19
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [図書] 社会不安障害患者の生理的反応に対する認知の歪みに関する研究2008

    • 著者名/発表者名
      金井嘉宏
    • 総ページ数
      134
    • 出版者
      風間書房
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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