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組織と戦略の相互作用に関する実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 18830089
研究種目

若手研究(スタートアップ)

配分区分補助金
研究分野 経営学
研究機関近畿大学

研究代表者

上小城 伸幸  近畿大学, 経営学部, 講師 (20411572)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
2,220千円 (直接経費: 2,220千円)
2007年度: 940千円 (直接経費: 940千円)
2006年度: 1,280千円 (直接経費: 1,280千円)
キーワード多角化企業 / 本社部門 / 事業部門 / 相互依存関係 / コア事業部 / 非コア事業部 / 範囲の経済 / 製品差別化戦略 / コスト・リーダーシップ戦略 / 全社戦略 / 事業戦略 / 戦略不全 / シナジー効果
研究概要

今年度は、組織と戦略との相互化について,多角化企業の本社部門と事業部門の相互依存関係という観点から,多角化企業のかつての「コア事業部」で,現在は「非コア事業部」となっている事業部が,業績不振にも関わらず事業戦略を転換しないメカニズムを考察した.
具体的には,日本の代表的な重工業メーカーを事例として,以下のような結論を導出した.多角化企業におけるかっての「コア事業部」で,現在は「非コア事業部」となっている事業部が,業績不振にもかかわらず戦略を転換しないのは,事業の多角化の進展と共に当該事業部が「非コア事業部」化するにつれて,まず(1)全社側の問題として,i)「非コア事業部」に対する本社トップの関心や理解が低下し,設備投資が抑制され,大胆な戦略転換の発想が生じにくくなると同時に,ii)本社トップの関心低下によって事業部長の内部昇格制度が維持されるため,事業部の価値観が継承されやすくなる.他方(2)事業部側の問題として,「非コア事業部」化によって「範囲の経済」の恩恵の影響をより受けやすくなるため,事業部内に事業存亡の危機感が醸成されにくくなる.そして,このような(1)と(2)の2つの経路が合成された結果,「非コア事業部」の価値観が維持されることとなり,業績不振を招いている事業戦略が転換されないのである.
この調査結果より,「コア」事業部との間に「範囲の経済」が存在している「非コア」事業部の業績不振を立て直すためには,「非コア」事業部の自主再建に委ねるのではなく,全社トップの「非コア」事業部への積極的関与が必要になる,ということを示唆した.
なおこの調査結果は,平成19年度に発行された近畿大学経営学部の研究紀要と,日本経営学会で発表された.

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 日本の「大手」造船会社の業績格差に関する一考察2007

    • 著者名/発表者名
      上小城 伸幸
    • 雑誌名

      商経学叢 第54巻第1号

      ページ: 113-125

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] 「非コア」事業部の戦略不全の要因に関する一考察2007

    • 著者名/発表者名
      上小城 伸幸
    • 雑誌名

      商経学叢 第54巻第2号

      ページ: 15-27

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] 多角化企業における非コア事業部の戦略不全2007

    • 著者名/発表者名
      上小城 伸幸
    • 学会等名
      日本経営学会第81回大会
    • 発表場所
      追手門学院大学
    • 年月日
      2007-09-06
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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