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迷惑施設の立地をめぐる地域紛争と合意形成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18830093
研究種目

若手研究(スタートアップ)

配分区分補助金
研究分野 社会学
研究機関京都教育大学

研究代表者

土屋 雄一郎  京都教育大学, 京都教育大学・教育学部, 講師 (70434909)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード環境社会学 / 合意形成 / 迷惑施設 / NIMBY / 廃棄物紛争
研究概要

本研究では、原子力発電所、基地、廃棄物処分場など、施設そのものの社会的必要性は認めつつも、立地点の当事者にとって迷惑と感じられる施設をめぐる当事者間の合意形成に焦点をあてる。なかでも、産廃処分場の立地をめぐる問題に注目し、いずれも特徴的な地域における環境紛争を取り上げ、合意形成のプロセスについての実態調査をおこない、その分析を通して、参加型民主主義における公益性とはなにか、公益性と私権との関係とその折り合いのつけ方、また、その関係における正当性/正統性の根拠とはなにかを検討することを通して、社会学が現在直面している公共性の問題に迫り、そこから新たな合意形成のあり方を示した。
「迷惑施設」と称される産廃処分場の立地をめぐる地域紛争問題を「廃棄物問題」と定義し、これを環境リスクにかかわって生成されるNIMBY(Not-In-My-Backyard)問題への社会的承認をめぐる問題として位置づけた。そして、廃棄物問題をテーマに掲げる環境紛争と合意に関する社会学的研究という主題を構成することによって、ノイズを排除し徹底的に合理的なコミュニケーションをとったり、ローカル・ポリティクスのなかで住民運動を動員し反対政治を組織したりすることによって問題解決の突破口を見出そうとするのではなく、それぞれの地域におけるプロセスや構造的な制約をあきらかにすることによって、多元的で地域固有な合意形成の可能性をあきらかにした。
そして、施設を作る側の「公共の正義」と受け入れる側の「迷惑」とが交差するその状況の表象こそがNIMBYであり、それ自体が、迷惑施設を作る/受け入れるという関係のなかで生じるさまざまな問題を互いが承認するための糸口となりうることを住民世界の実相から示しながら、それが、生活世界の存在根拠と連動する合意形成ともいうべきオルタナティブであることをの可能性を示した。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 図書 (2件)

  • [図書] 環境紛争と合意の社会学-NIMBYの問いかけるもの-2008

    • 著者名/発表者名
      土屋 雄一郎
    • 総ページ数
      247
    • 出版者
      世界思想社
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [図書] 「「屋根」という境界」三浦耕吉郎編『屠場 みる・きく・たべる・かく-食肉センターで働く人びと-』所収2008

    • 著者名/発表者名
      土屋 雄一郎
    • 総ページ数
      17
    • 出版者
      晃洋書房(所収)
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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