研究課題/領域番号 |
18840010
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研究種目 |
若手研究(スタートアップ)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
市川 和秀 東京大学, 宇宙線研究所, 研究拠点形成特任研究員 (50401287)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,120千円 (直接経費: 2,120千円)
2007年度: 850千円 (直接経費: 850千円)
2006年度: 1,270千円 (直接経費: 1,270千円)
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キーワード | 宇宙物理 / ニュートリノ / 宇宙背景放射 / 宇宙論パラメター / WMAP / ニュートリノ質量 / ダークエネルギー |
研究概要 |
現在の宇宙論においては、宇宙を記述する標準的な理論が整備され、観測によってその信頼性が確立している。特に、宇宙の進化は「宇宙論パフメター」と呼ばれる膨張速度や構成要素のエネルギー密度といった少数の量によって特徴付けられることが認識され、それら宇宙論パラメターを観測から決定することが現代宇宙論の大きなテーマの一つになっている。本研究ではいくつかの重要と思われる宇宙論パラメターに関してその正確な決定を目的とした。本年度研究を行ったパラメターは、ニュートリノ質量・ニュートリノ世代数・ダークエネルギーの状態方程式(特にその時間変化)・宇宙の曲率・ハッブル定数である。 ニュートリノ世代数に関しては、宇宙背景放射と銀河のデータを用いることによって新たな制限、特に下限がつくことを示した。 また、そのようなパラメター決定から元素合成と構造形成のデータ間に(標準モデルだけを考えた時には)食い違いがあることがわかるが、それを解決しうるモデルを構築した。 ダークエネルギーと宇宙の曲率に関しては、それらを同時に決めるという、これまでにあまりなされていない観点から研究を昨年度から継続して行った。よく言われることとして、最近の宇宙論的観測(宇宙背景放射・Ia型超新星・バリオン振動)からは宇宙の曲率は平坦でダークエネルギーは宇宙項が示唆される、ということがあり、これがおのおの仮定によっていることを示したのが昨年度であるが、本年度はこれらのことがハッブル定数の決定にどのような影響があるかを調べた。結果としてハッブル定数はこれらの仮定にあまりよらないことがわかった。 また、今年度は最終年度であることを鑑み、成果の報告のための(特に国際学会での)研究発表に力を入れた。
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