研究課題/領域番号 |
18840038
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研究種目 |
若手研究(スタートアップ)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
川口 俊宏 青山学院大, 理工学部, 助手 (60433695)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,540千円 (直接経費: 2,540千円)
2007年度: 1,270千円 (直接経費: 1,270千円)
2006年度: 1,270千円 (直接経費: 1,270千円)
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キーワード | 宇宙物理 / 理論天文学 / X線天文学 / 光学赤外線天文学 / 電波天文学 |
研究概要 |
中間ブラックホールの存在可能性をX線スペクトルの観点から吟味した: 太陽の100万倍以上の質量を持つ超巨大ブラックホールと、太陽の10倍程度の質量を持つ恒星質量ブラックホールはこれまで存在が観測的にほぼ確かめられている。この間のmissing linkとして、中間質量ブラックホール(約1千太陽質量)が、超高光度X線源の中心に存在するのではないかと疑われている。しかしこれらの天体での非常に大きい光度は、恒星質量ブラックホールとそこへのガス降着率が異常に大きい状態(超臨界ガス降着現象)でも説明できるかもしれない。 我々は、この可能性の真否を調べるため、Kawaguchi(2003)の超臨界降着円盤モデル(とその改良としてブラックホール近傍での相対論的効果が視線角度によって変化することを考慮したモデル)を用いて、超高光度X線源のX線データを詳細に吟味した。その結果、観測されているX線データを超臨界円盤で説明することに初めて成功した。つまり、中間質量ブラックホールはこれらの天体には実は存在しないかもしれない(これらの結果は、Publications of the Astronomical Society of Japan誌10月号とThe Astrophysical Journal Letters誌12月号に、2編の論文として出版した)。また、申請者のスペクトルモデルは、世界の研究者が誰でも使えるよう、NASAのホームページ(下記)で公開した。http:〃heasarc.gsfc.nasa.gov/docs/xanadu/xspec/models/slimdisk.html
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