研究課題/領域番号 |
18840045
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研究種目 |
若手研究(スタートアップ)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
深谷 英則 独立行政法人理化学研究所, 川合理論物理学研究室, 協力研究員 (70435676)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,540千円 (直接経費: 2,540千円)
2007年度: 1,270千円 (直接経費: 1,270千円)
2006年度: 1,270千円 (直接経費: 1,270千円)
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キーワード | 素粒子論 / カイラル対称性 / カイラル摂動論 / ランダム行列理論 / 量子色力学 / 格子ゲージ理論 / 計算物理 / トポロジー / 量子色力学(QCD) / 数値シミュレーション / ハドロン物理学 / パイ中間子 |
研究概要 |
1961年に南部陽一郎博士が提唱して以来、低エネルギーのQCDのふるまいにおけるカイラル対称性の自発的破れは低エネルギーハドロン物理学の理解を支える根本的支柱となっている。このカイラル対称性の自発的破れは、ハドロンの質量がパイ中間子だけが例外的に軽く、他のハドロンが1GeV付近の重い質量を持つことを、見事に説明することができる。また、パイ中間子間あるいは他のハドロンとの相互作用の強さの非自明な関係を説明できる。しかし、ハドロンを構成するクォークそのものの理論、量子色力学(QCD)において、本当にカイラル対称性は破れるのかという問いに答えることができていなかった。本研究は、世界で初めて、カイラル対称性を厳密に保つディラック演算子を用いた大規模コンピュータシミュレーションにより、カイラル対称性の自発的破れを検証することに成功した。イプシロン領域とよばれる小さな体積でシミュレーションを行い、ランダム行列理論を用いて熱力学極限を逆算することにより、カイラル凝縮を高精度で求めることに成功した。研究代表者のアイデアがKEKのスーパーコンピュータを用いたプロジェクト、JLQCDプロジェクトに採用されたため、当初の計画よりも高速のKEKの計算機を用いて研究を遂行することができた。この研究成果は、Physical Review Lettersに掲載、朝日新聞、日経新聞、Nature、CERN Courierなどの記事にもとりあげられた。
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