研究課題/領域番号 |
18840048
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研究種目 |
若手研究(スタートアップ)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 独立行政法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
成影 典之 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 宇宙航空プロジェクト研究員 (50435806)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,290千円 (直接経費: 2,290千円)
2007年度: 1,020千円 (直接経費: 1,020千円)
2006年度: 1,270千円 (直接経費: 1,270千円)
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キーワード | 太陽物理学 / 宇宙天気 |
研究概要 |
2006年9月に打ち上げられた「ひので」衛星搭載のX線望遠鏡のデータを中心に、研究課題の研究を進めた。私は、前年度の科研費で購入したワークステ,ションを用い、日々得られる膨大な観測データのデータベースを作成している。そして今年度は、そのデータベースを活用するために、データのチェックを自動で行うソフトウェアや、希望するデータを抽出するソフトウェアなどを開発した。これらのソフトウェアは、私自身の研究にだけでなく、「ひので」X線望遠鏡の観測計画の立案・実行にも用いられている。 私は、これらのソフトウェアを用い、X線望遠鏡が「太陽フレアに伴う衝撃波」の発生と伝搬の様子を捉えていることを見つけた。この現象は「ひので」の極端紫外線撮像分光装置でも同時に観測されており、これらのデータを用いて、詳細な衝撃波の解析を行った。撮像装置であるX線望遠鏡のデータからは、衝撃波の速度や伝搬の様子が分かり、分光装置である極端紫外線撮像分光装置のデータからは、衝撃波面を挟んでのコロナプラズマの物理量(温度・密度)のジャンプがある.ことを確認した。これらの観測結果と電磁流体の理論を合わせることで、衝撃波のマッハ数(MHD fast-mode Mach number)が1.4であることや、直接測定することの困難なコロナの磁場が約7ガウスであることを算出した。今回の解析に用いたデータは大変優れており、これまでの研究よりも精度の高い結果が出せた点が本研究の特徴である。この結果は、論文としてまとめている最中である。 以上のように、私は、観測データのデータベースと、それに適用するソフトウェアを作成し、太陽活動現象のチェックを行っている。そして、観測機器が衝撃波を捉えていることを見つけ、そのデータを詳細に解析した。
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