• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

堆積物柱状試料を用いた化石DNA抽出法の確立と古海洋環境変動に伴う原生生物の進化

研究課題

研究課題/領域番号 18840052
研究種目

若手研究(スタートアップ)

配分区分補助金
研究分野 層位・古生物学
研究機関独立行政法人海洋研究開発機構

研究代表者

土屋 正史  独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 技術研究副主任 (00435835)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
2,760千円 (直接経費: 2,760千円)
2007年度: 1,380千円 (直接経費: 1,380千円)
2006年度: 1,380千円 (直接経費: 1,380千円)
キーワード化石DNA / 分子系統解析 / 系統進化 / 層位・古生物学 / 古海洋環境変動 / 単細胞真核生物 / 貧酸素環境 / 浮遊性微細藻類 / 浮遊性藻類
研究概要

本研究では,堆積物に保存された浮遊性微細藻類を含む単細胞真核生物の化石DNAの解析法の確立を目的とし,古海洋環境変動に伴う水塊構造の変化と遺伝的集団の分化の関係を時系列的に追跡することを目標とする.これまで単細胞真核生物の化石DNA解析例は多くなく,1万5千年前後まで遡る程度である.下北沖の海底は溶存酸素濃度が低く有機物の分解が遅いことから,DNAも分解を免れて堆積物中に保存されている可能性が高い.
解析には,ちきゅうCKO5-04およびCKO6-06試験掘削で採取された堆積物柱状試料を用いた.本年度の解析では,それぞれのコアから計44層準の試料からDNAを抽出し,真核生物ユニバーサルおよび珪藻・ハプト藻類特異的なプライマーを用いてPCRを行い,SSU rDNAおよび葉緑体DNAを増幅した.増幅したDNA断片はクローン解析を行い,1試料から少なくとも10クローンの塩基配列を決定し,真核生物DNAの種類を明らかにするとともに,どの深度まで保存されているのかを明らかにした。
抽出法の検討の結果から,堆積物内のDNAは,休眠胞子の状態で保存されている可能性が高いことが示唆された.堆積物からDNAを抽出する際には,緩やかな破砕もしくは,破砕の前処理として懸濁させた後,その上清を回収し抽出を行うことが必要である.また,分子系統解析の結果,表層より約45m(コア5,セクション4)まで,主に珪藻を含むDNAが存在し,約5万年までのDNAを得ることができた・コア2以深ではChaetoceros socialis(AY485446)に近縁な珪藻を主とするDNAクローンが見いだされるが,少なくとも4つの遺伝型が存在している可能性が高いことが明らかになった.層準ごとに水塊の違いといった過去の海洋環境に対応するChaetoceros属の異なる個体群が存在している可能性が高い.

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Genetic Diversity of Microbial Eukaryotes in Anoxic Sediment of the Saline Meromictic Lake Namako-ike (Japan):On the Detection of Anaerobic or Anoxic-tolerant Lineages of Eukaryotes2007

    • 著者名/発表者名
      Takishita, K.
    • 雑誌名

      Protist 158

      ページ: 51-64

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 'Live' benthic foraminifera at an abyssal site in the equatorial Pacific nodule province : Abundance, diversity and taxonomic composition2006

    • 著者名/発表者名
      Nozawa, F., Kitazato, H., Tsuchiya, M., Gooday, A.J.
    • 雑誌名

      Deep-Sea Research I 53

      ページ: 1406-1422

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] 深海掘削船「ちきゅう」で採取された下北沖堆積物柱状試料の化石DNA解析2008

    • 著者名/発表者名
      土屋 正史
    • 学会等名
      MRC研究集会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2008-03-03
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

URL: 

公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi