研究課題/領域番号 |
18850008
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研究種目 |
若手研究(スタートアップ)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能材料・デバイス
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
飯野 裕明 東京工業大学, 大学院・理工研究科, 助教 (50432000)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,430千円 (直接経費: 2,430千円)
2007年度: 1,250千円 (直接経費: 1,250千円)
2006年度: 1,180千円 (直接経費: 1,180千円)
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キーワード | 液晶 / 多結晶 / 有機トランジスタ / 過渡光電流測定 / 電荷輸送 / 移動度 / スピンコート / 粒界制御 |
研究概要 |
平成19年度は(1)加熱スピンコートによる多結晶薄膜作製の詳細な検討(2)平成18年度に検討した棒状液晶系(チオフェン系)、円盤状液晶(フタロシアニン系)の多結晶薄膜を用いた有機トランジスタの作製および評価(3)新規な液晶材料(チオフェン、ペリレン系)の多結晶薄膜の電荷輸送評価および有機トランジスタの作製および評価を行った。 (1)液晶相を示す温度における加熱スピンコートを行った際のみ、均一な薄膜作製が可能であった。従って、液晶相においてスピンコートをすることが均一な薄膜作製には重要であることが示唆された。 (2)棒状液晶においては良好なトランジスタ特性を示し、移動度(>10^<-2>cm^2/Vs)が過渡光電流測定法で求まる移動度(粒界の影響を受けていない移動度)と一致したのに対し、円盤状液晶においては良好なトランジスタ特性は示さなかった(移動度<10^<-5>cm^2/Vs)。これは配向制御が容易な棒状液晶においては粒界方向を制御でき粒界の影響を受けない電荷輸送特性になったのに対し、円盤状液晶は分子配向制御ができず、粒界の影響を強く受けたためと示唆された。 (3)過渡光電流測定法により高移動度(>0.1cm^2/Vs)を示すターチオフェン液晶、およびペリレン液晶を上記と同様な方法でトランジスタを作製したところ、それぞれ、pチャネル、nチャネルで動作し、移動度が0.1cm^2/Vsを超えることを見出した。 このように液晶性物質の多結晶薄膜は、(1)液晶相を用いることで通常では困難なウエットプロセスによる均一な多結晶薄膜の作製が可能、(2)液晶相を経由することで分子配向制御させた多結晶薄膜作製が可能、(3)粒界方向を制御でき電荷輸送方向には粒界の影響が少ない、といった特徴を有することが明らかになった。その結果、通常の多結晶材料の真空蒸着法で示されるような高移動度(>0.1cm^2/Vs)を示すpチャネル、nチャネルのトランジスタをウエットプロセスで実現させることに成功した。
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