研究課題/領域番号 |
18850019
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研究種目 |
若手研究(スタートアップ)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能材料・デバイス
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研究機関 | 徳島大学 (2007) 九州大学 (2006) |
研究代表者 |
中川 敬三 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (60423555)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,620千円 (直接経費: 2,620千円)
2007年度: 1,310千円 (直接経費: 1,310千円)
2006年度: 1,310千円 (直接経費: 1,310千円)
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キーワード | シリカ被覆Pt触媒 / 燃料電池 / カーボンナノチューブ / CO被毒耐性 / Ptの溶出耐性 |
研究概要 |
PEFC電極触媒について、アノード電極ではPtのCOによる被毒が、カソード電極ではPtの溶出が問題となっている、本研究ではこれらの問題に対応可能なPt電極触媒を最終目標として、シリカ被覆Ptナノ粒子を用いた電極触媒の研究開発を行った。以下に得られた結果について示す。 1シリカ被覆PtをPEFCのアノード電極に用いた場合、シリカ層によるH_2とCOの分離により、COを100ppm含む水素を供給した場合でCO被毒耐性が得られた。またシリカ被覆PtにCoを添加し700℃でエチレン分解を行うことでカーボンナノチューブ(CNT)を生成させた場合、高い発電特性が得られたが、一方CO被毒耐性が低下した。シリカ内部のPt上で水素が活性化され、生成した電子がCNTにより効率よく移動したため発電特性は向上するが、CNT生成に伴いシリカの細孔構造が崩れたためCO被毒耐性を保つには至らなかったと考えられる。CO被毒耐性については、今後シリカ被覆Pt触媒の電子伝導性の向上に対する別のアプローチが必要であると考える。 2カーボンナノチューブを生成したシリカ被覆Pt触媒をカソード電極に用いて、電位変動によるPt溶出耐久試験を行った。炭素担持Pt触媒では500回のサイクルで発電特性が半減したものの、シリカ被覆Pt触媒ではPtのシンタリングを抑制させることができ、発電特性が保たれるという結果が得られ、高い溶出耐性が示された。このようにPt溶出耐性について、シリカ被覆Pt触媒が有効であるという重要な知見が得られた。
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